■「今日のことば」カレンダー 2018年7月■
2024年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 102023年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2022年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2021年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2020年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2019年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2018年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2017年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2016年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2015年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2014年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2013年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2012年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2011年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2010年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2009年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2008年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2007年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2006年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2005年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2004年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2003年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2002年 : 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
2001年 : 11 12
2018-07-31 |
講演の最後に、質疑応答を受けることになった時のことです。 「質問のある方は?」と申しましたら、 男の方が一人手をあげて、こう尋ねました。 「私はマザーをとても尊敬していますが、 ひとつわからないことがあってお伺いします。 マザーのいらっしゃるところは、たしか医療が十分ではない。 なのに、なぜ、その足りない薬や人手を、それをあげたら 今までよりも良くなるであろう人にではなく、 手を差し伸べても助からないかもしれない人たちに 与えるのですか?」 医師や薬を使うのであれば、 早く手当てをすれば良くなる確率の高い人を優先する という考え方に私も納得していましたので、 この質問への答えを私も聞いてみたいと思いました。 すると、マザーはわりにきびしいお顔でおっしゃいました。 「私はそうは思わない」 そしてこう続けられたのです。 「私のところに連れてこられる人たちというのは、まず、 望まれずに生まれてきた人たちが多いのです。 母親が中絶するお金も、代わりに育ててくれる人を捜す あてもなく、育てる手立てを見つけることができないまま、 産み捨てられた子どもたちです。 そして、生きているあいだじゅう「邪魔だ、汚い、臭い」 と言われて、居場所もなく阻害された人たち。 挙げ句の果てに病気になり、臨終が近くなっても 誰も診てくれません。 だから私たちは連れて帰るのです。 その死を待つ人たちを私たちの家に。 今まで飲んだこともない薬を与えられ、 今まで一度も感じたことのない優しさで包まれ… やがて死にゆく時が訪れると、ほとんどの人が、 「Thank you. ありがとう」 と言って逝くのです。 中には笑顔さえ浮かべて逝く人もいるのですよ」 (※マザーとは、マザー・テレサさんのこと) |
2018-07-30 |
的を用意することは、男子の小用便器周辺への 尿の飛び散りを防ぐ場合にも役に立っている。 便所によってはさまざまな工夫がなされており、「一歩前に」とか 「きれいに使用して頂きましてありがとうございます」などの ラベルが張ってあるところもあるが、 尿の飛び散りはなかなか効果をあげていない。 しかし、 単に便器にダーツの的のようなものが描かれている場合、 これは案外便所の美化に効果があるようである。 的があると、無意識のうちに狙いを定めて 尿を飛ばす傾向があるからである。 的があると、無意識のうちに狙いを定めて尿を 飛ばす傾向があるからである。 ゲーム感覚になるのかもしれないし、 当たればそれだけ自己効力感も高まると言える。 実際、オランダのスキポール空港の男子小便器に的を 描いたところ、飛び散りが80%減少し、 清掃費が20%削減されたという。 |
2018-07-27 |
ある時ベゾスは、 父方の祖母がタバコを吸い続けているのを見て、 「タバコを1本吸うと2分間寿命が縮む」 という新聞記事を思い出し、 「おばあちゃんの寿命はもう9年縮んでいるんだよ」と忠告した。 ベゾスは自分の計算力をほめられると思ったのだが、 実は祖母は癌で余命が長くなったのだ。 祖母は泣き、祖父はベゾスに優しくこう言った。 「ジェフ、頭のよさを誇るよりも、 人に優しくあることがどれほど難しいかが いつかわかるはずだよ」 この体験はベゾスの心に深く刻まれ、同じ言葉を スピーチで繰り返している。 アマゾンには頭がよく、才能にあふれた人間が集まる。 だが、仕事を進めるために頭のよさや才能は必要だが、 それで十分ではないのである。 長い間には、心や生き方が問われてくる。 優しさを忘れて才能に走るようでは、すこやかな成長は できないということも、ベゾスは忘れなかった。 |
2018-07-26 |
「顧客との継続的な関係を築くことが アマゾンのビジネスモデルだ」 と、ベゾスは言っている。 大切なのは顧客がずっと顧客でいてくれることだ。 ファンとかリピーターと言われる顧客は、長年にわたって、 利益をもたらしてくれるだけでなく、口コミによって 新しい顧客を開拓してくれる。 一般的に、人はリスクが高いほど口コミに頼るものだ。 さらに、情報が多くなるほど情報によるリスク低減効果は薄まる。 広告はもちろん、現代では専門家による権威づけ効果も リスクヘッジにならない。 代わって、 「あの人が薦めるから」 「知人が実際にうまくいっているから」 という口コミ効果がますます高まる。 そんな時代には、顧客と強く結びつき、信頼を継続することが 最善のビジネスモデルになる。 |
2018-07-25 |
社会的手抜きが生起するのは、 パートナーの能力が高いのに努力せず、そのために 仕事がうまく行かないと考えられる場合のみなのである。 ある会社に勤務するAさんは、 同じ職場にいるBさんが疎ましい。 というのもBさんは本来であれば仕事ができる有能な人間にも かかわらず、仕事に真面目に取り組もうとしないからだ。 Bさんの能力をAさんが知っていた場合、 Aさんには社会的手抜きが生起しやすい。 同じ職場にいるCさんは、仕事が遅く能力が低い。 しかし、AさんはCさんが努力しているのを知っている。 このように努力しているが能力が低いと思われる場合には、 Aさんに社会的手抜きは生起しない。 言い方は悪いが、 BさんとCさんはともに「腐ったリンゴ」だとして、 Bさんは伝播力を持ち、Cさんは持たない。 |
2018-07-24 |
現在の日本を見ていると、 政権をになう権力者たちは、憲法も法律も無視して やり放題なのに対して、組織の末端の人々や 学校の児童生徒に対しては、些末なルールを押しつけて、 「コンプライアンス」と称して、 とてもよいことのように喧伝されている。 バカバカしいことこのうえない。 そもそも「コンプライアンス」とは、 命令遵守ということで、事のはじまりからして、 独裁者に都合のいいコトバなのだ。 だから、命令される国民には、 「コンプライアンス至上主義」を押しつけるけれど、 命令する権力者は、「コンプライアンス」とは、 無縁と思っているだろう。 |
2018-07-23 |
ある商人が年老いた醜い高利貸しからお金を借りました。 しかし、返すことができません。 商人はあるとき、高利貸しのもとに娘を伴って訪れ、 返済の猶予をお願いしました。 すると、高利貸しはこの親子に「最後のチャンスだ」と、 ある申し出をしてきました。 「この袋の中に黒い石と白い石を1つずつ入れる。 それをお前の娘に1つ引かせてあげよう。 白い石が出たら借金は帳消しにしてやる。 黒い石が出たら、借金を返すか、それができないなら、 娘を差し出せ」 ところが、 この高利貸しが袋に入れたのは2つとも黒い石でした。 どちらの石を引こうとも、娘はこの高利貸しに 嫁がなければなりません。 絶体絶命のピンチです。 娘はいったいどうしたらよいのでしょうか? |
2018-07-20 |
ラッコは、お気に入りの石をなくすと、 ごはんが食べられなくなる。 ラッコは貝を食べるとき、おなかの上に石を置き、 そこに貝をガンガンとたたきつけてわります。 このときに使う石はなんでもいいわけではありません。 それぞれお気に入りの石があるのです。 そして、一度お気に入りを決めたら、ずっと使い続けます。 石は岸辺にかくすこともありますが、 たいていはポケットのようになっているわきの下にいれて 持ち運ぶほどの熱の入れようです。 そんな宝物石なので、もしもなくしてしまったり、 ぬすまれてしまったら大変。 新たな理想の石が見つかるまでうまく貝をわれずに、 食事も満足にできなくなってしまうこともあるようです。 |
2018-07-19 |
私はさきほど、甘味処であんみつを食べて 「美味しいね」と思いましたが、その思考はすぐに消えて、 「あ、外はよく晴れているな」という別の思考へと、 席を譲りました。 その考えもやがて別のことを考えたときには、消えています。 前の考えが消えなければ、次のことを考えられないから、 これは必然的なことです。 今、それを考えている最中は「本当にそうだなぁ」と、 身を入れて考えていることでも、過ぎ去ってしまうと、 リアリティがすっかり薄れてしまうというのが、 重要なポイントです。 「美味しいね」と思っても、誰かに腹を立てても、 自分はダメだと思ってもお、自分は案外いい感じだと思っても、 別の考えに入れかわっているときは、すっかり忘れてしまうのです。 言わば、私たちの心は、それを考えている間だけはその考えと 熱愛しているのですが、すぐに別の考えへと次々と浮気をしてしまい 前の考えとは別れてしまうのです。 |
2018-07-18 |
大企業には新興企業には望めないものがたくさんある。 資金や人材、ブランド力などだ。だが、 起業家精神が失われては何も生み出せなくなり、 「昔はすごかった企業」 に成り下がってしまう。 コトラーは言う。 「企業にとって最も必要なこと、 それは生き生きとした起業家精神を 保ち続けることである」 大企業の存在を揺るがすのは大きな競合他社ではなく、 新興のベンチャー企業であることが珍しくない。 大企業と新興ベンチャー企業では、当初は圧倒的な差がある。 だが、イノベーションのあるベンチャー企業は、 ほんの数年でライバルへと成長する。 |
2018-07-17 |
世の中には新しい理論や新しいシステムが次々と登場し、 取り入れれば問題すべてが解決され、 成長が約束されるかのように喧伝される。 だが、それらは決して万能薬にはなり得ない。 まずやるべきは組織や企業文化の改革だ。 そこに新しい理論やシステムを導入することで、 効果は始めて発揮される。 コトラーは言う。 「旧態依然たる企業がテクノロジーを導入しても、 以前より金のかかる旧態依然たる企業になるだけ」 ロボット化しても、最初に徹底した改善を行い、 ムダを省き、さらなる改善にはロボット化しかないと なってから行うとコストは下がる。 だが、従来のやり方のままでロボット化すると ムダが固定化され、余計なコストがかかってしまうのである。 |
2018-07-13 |
成果をあげるためには、 「強み」に目を向けなければならない、 というのがドラッカーの考え方だ。 組織が成果をあげるには、凡人から強みを引き出し、 弱みは組織の力で無意味にしなければならない。 人事を行う人間は、強みより弱みに目を向けたがるが、 重要なのは、 「何ができないか」ではなく、 「何ができるか」だ。 弱みを中心に見ていたのでは、いかなる成果も生み出せない。 成果を生むものは強みである、とドラッカーは指摘している。 弱みにばかり目を向けたがる人間が 組織を率いるのは得策ではない。 そうしたタイプの人間は働く者のやる気を低下させ、 組織を弱体化させる。 |
2018-07-12 |
私たちは、多くの場合、 毎日忙しく働いている割には、成果が上がらない。 考えているし、動いているのだ。 それが成果に結びつかないのは、なぜだろうか。 ドラッカーがこんな例をあげている。 デパートでは定員が書類にかかりきりになっていて、 客と話し、サービスをする時間がない。 営業所の部員は、時間の3分の1を、 客に電話するよりもレポートの作成に使われている。 技術者は、ワークステーションに向かうべき時間に、 会議に出席させられている…。(略) 成果をあげるには、ムダな「動き」と、 成果につながる「働き」に変えていくことが必要だ。 雑事や他人に時間を取られてはいけない。 「忙しいんだよ」という錯覚した安心に陥ることなく、 時間管理を工夫していくべきだ。 |
2018-07-06 |
ノウハウを行動に移せない理由と対策 ◆一度しか読んだり聞いたりしたことのないものは、 ほとんど覚えられない ◆だから「少数のものを何度も」学ぶべきであり、 「多数のものを、一、二度」学んでも意味がない。 ◆何かを習得するには、少数のコンセプトに集中し、 それを何度も繰り返し行い、それに深く没頭し、 そのアイデアやスキルをさらに発展させなければならない。 間隔を置いた反復が重要である。 ◆いったん自分の仕事をマスターしてしまえば、 より創造的になり、大きなことを成し遂げられる。 |
2018-07-05 |
日本のトヨタ生産方式に 「診断士ではなく治療士になれ」 という言葉がある。 現場を見て「ここが悪い」と問題を診断しても、 それだけで現場が改善されることはない。 大切なのは実際に改善をすること、 つまり治療だという意味だ。 アドラーも言う。 「裁判官の役割を放棄し、 仲間や医者の役割を果たさなければならない」 と。 |
2018-07-04 |
「自分が成し遂げたことで秀でているのではなく、 他人の価値を下げることで秀でようとすれば、 それは弱さの徴候です」 と、アドラーは言っている。 名声を得たいのなら、自分で得ようと努力すればいい。 他の人の成功を 「あんなのはただのラッキーだ」 などとけなす前に、努力をするべきである。 誰かを悪く言ったところで、自分の価値は上がらない。 かえって「つまらない奴」と自分の価値を下げるだけだ。 批評する側になるのではなく、 何かをつくり上げる側に立つところに人生の意義がある。 |
2018-07-03 |
何かを守ることが生きる活力になるが、 同時にそれが悩みの根源だ。 守るものがなくなったとき、 心は解放されるが、 それなしでは生きてもいけない。 しかし、守るべきものを失っても、 残っているものがある。 |
2018-07-02 |
親子対立の元にあるのは、 親子の緊張と頑張りである。 頑張ってきたのは親だけではない。 親が頑張っていれば、子どもも頑張っていたはずだ。 子の怒りは、 「親だけが頑張ってきたと思っているんだろう」 という怒り、自分の頑張りを認めてくれない親への怒り、 言う通りにしてきたのに、どうしてうまくいかないんだ、 という怒りである。 そこが見えると心は動き出す。 |