ことば探し
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■「今日のことば」カレンダー 2017年4月■

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2001年 : 11 12 
2017-04-27
なによりも驚いたのが、アメリカ社会の、
「誰もやっていないから価値がある」
「人と違うことに価値がある」という、
ある意味日本とは正反対の考え方です。

実際、日本の大学で助手の口を探していたときには、
ロボット内視鏡を見せても評価されず、
「それより君は制御理論はどれくらいできるんだ?」
という反応でした。
制御理論を教えることができるのなら、
授業に空きがあるので、雇ってもいい、と。
要するに「みんなと同じことができてナンボ」の発想なのです。

結局、このアメリカ行きによってわたしの研究人生は一変しました。
研究者としてだけではなく、人生観そのものが変わったといっても
過言ではありません。
2017-04-26
高校生を相手に自分の研究や考え方についてお話すると、
質疑応答の時間にこんな質問がとんでくることがあります。

「おもしろいロボットやマイクロマシンを
 たくさん開発していてすごいですね。
 先生みたいな人でも、失敗することってあるんですか?」

わたしの答えはこうです。
「いやいや、研究なんて99%は失敗なんだよ。
 今日は失敗しなかった部分だけを話したから
 全部成功しているように見えるだけで、
 ほんとうは毎日が失敗の繰り返し。

 でもね、これを失敗という言葉で考えちゃいけないの。
 トライ・アンド・エラーといってね、まずはトライする。
 そうするとエラーが出てくる。
 これをひとつずつ潰していくのが研究だし、
 人生もそうじゃないかな。
 やる前から正解が見えてたらおもしろくないでしょ?」
2017-04-25
人間の一生の間で一番よく笑う時期というのは、
子どもであり、若いときである。
高齢化していくと、笑いが減ると言われるが、これは
パイソシエーションが苦手となってくるからと考えられる。

固定観念に縛られることが少ないと、
笑いが起こりやすいが、その逆についてはどうなのか?
つまり、大いに笑ってみると、
固定観念から抜け出られるかどうかである。
大いに笑うと、笑う前の自分と笑った後の自分とでは、
何がしかの変化を起こしているかどうか。

笑うという行為自体は、笑っている間は、
笑いに集中させ、他に何も考えさせない、
つまり雑念を思い浮かばせないという効果がある。
そのことゆえに、笑うことによって、
先にあった固定観念から、一時的にしろ解放される。
その解放がゆとりをもたらし、パイソシエーションを可能にし、
創造性に寄与することになると考えられる。
2017-04-24
友人から聞いた話だが、中学生の息子が不登校になって
困っていて、何か策はないものかと友だちから相談されたので、
「吉本の劇場に連れて行って、笑わせ、笑わせ」と助言したと言う。
息子を「なんばグランド花月」に連れて行き、「お笑い」を見せると
いつの間にか舞台に吸い込まれて、息子は笑い出す。
家では滅多に見せない笑いを見せたわけである。
そんなことがあって、再び友人のところに電話がかかってきて
「なんだか分からないけど、学校に行きだした」と言うのである。
大いに笑うということがあって、心にどんな変化が生まれたのか
よく分からないが、私はワーッと笑ったことに意味があったと思う。

「もう駄目だ、駄目だ」と思っていると、
ますます駄目になっていく。
しかし、ワーッと笑ってみると、
笑う前とはちょっと違った自分になれる。
心に無にしたことで、それも明るくカラッと無にしたことで、
心に何がしかのゆとりが生まれ、自分の置かれている状況を
多少とも客観視できるようになる。
つまり、自分を取り戻すことになるわけだ。

暗い顔ばっかりしていては、人は寄りつきにくい。
笑顔を回復していくと、人も声をかけやすくなり、
立ち直りのきっかけをつかむ可能性も生まれるわけである。
2017-04-21
その男性患者は、対人恐怖症の方でした。
誰かと話すと、緊張から全身に力が入り、
肩が上がりっぱなしになってしまうのでした。
端から見ていても、彼が緊張しているのがありありと
分かるのですが、本人は全身の筋肉が硬直していることに
全く気づいていなかったのです。

その体勢ではランニングはできません。
だから私は「力んでいますよ!」と何度も声をかけたのですが、
彼のほうは全身に力が入っているという自覚が全くないので、
私が何を言っているのか理解できなかったそうです。
逆を言えば、彼は「力を抜く」という感覚さえ知らずに、
長年生活してきたのです。

そこから彼は自分で努力を重ねました。
私の参加するプログラムはひと月に一回だけしかありませんが、
彼は入院中、毎日少しずつ走りながら私から言われた点を
改善しようと取り組んだのです。

そして徐々に徐々に、「力を抜く」ということが、
頭ではなく、身体感覚として分かるようになったのだそうです。
言ってみれば、彼は自分で自分を治療してしまったのです。
2017-04-19
私たち弁護士は、罪を犯し、裁判にかけられている
被告人と話す機会があります。
そのなかで、本当に自分の行為を反省し、自分が間違っていたと
素直に罪を認める人は珍しいと言えます。
むしろ表面上は反省の言葉を語っていても、よくよく話してみると
やはり自分の行動を正当化している人のほうが多いものです。

例えば、窃盗の罪で起訴された被告人は、
「オレを解雇した会社が悪いんだ。働けていれば、生活が
 できたんだから、あんな盗みはしなかったんだ」と言います。

また、傷害事件で起訴された被告人は、
「あいつがガンつけてきたからケンカになったんだ。
 オレが悪いんじゃない」などと自分を正当化します。

人は、自分が正しいと主張するときには、
このように何らかの理由づけをします。
それがいくら強引な論理でも、自分を守るために何とか
論理的に自分を正当化しようとするものなのです。
2017-04-18
「あがりの苦痛から開放されたい」というのは、
現代人にとっての切実な願いでしょう。
次にご紹介するのは、
「あ・が・り・に・う・ち・か・つ」
という頭文字をキーワードにして、私が考案したあがり克服法です。

「あ」=
足震え 手が震えても 深呼吸(集中力をかきたてる)

「が」=
がんばろう 人も同じに あがってる(あがるの本能)

「り」=
リラックス 聞き手を気にせず マイペース(自意識過剰になるな)

「に」=
逃げ出せば 逃げるたびごと 自己嫌悪(マイナス思考を追い払う)

「う」=
うらやむな 自分は自分 人は人(人と自分を比較するな)

「ち」=
近づいて 大慌てするより まず準備(準備が話す意欲を起こす)

「か」=
かっこよい 態度があがりを 追い払う(何かの動作をする)

「つ」=
つらくとも 回重ねるごとに 怖さ減り(経験が自信を生む)
2017-04-17
殺し文句や決め台詞は、相手の心に響いて
はじめて効果を発揮するのです。
決め台詞の条件には次の3つがあります。

1.心の琴線にふれる言葉
2.聞き手の自尊心を高めるもの
3.熱意と感情を込めて話す(略)

同じ意味合いの話をしていても、
終わりにくる言葉のほうが強調されます。
これが人間心理です。
ですから、決め台詞を投げかかるときは、
最後に大事な言葉を強調することです。
2017-04-07
ヒンシュクはどんどん買ったほうがいい。
たとえ悪評でも、何の評判もないよりはよっぽどいいのだ。
ただし、ヒンシュクを買っていいのは3回に1回。
残りの2回はヒンシュクを買ってはいけない。
毎回毎回ヒンシュクばかり買っているのは、ただのバカだ。

たとえば、私もテレビで毒舌を吐いたり吠えたりするのは、
「3回に1回」が目安だ。
これが5回に1回だと
「テリーさんも最近、丸くなっちゃったなあ」と言われるし、
2回に1回だと「うるさいなあ」と言われてしまう。

「アイツは軽いヤツだ」と言われる人間にしても同じだ。
3回に1回、軽いことをする人なら
「明るくてノリがいい」と評価してもらえるが、
いつもいつも軽い行動ばかりしていると、
これまたただのバカだと思われる。
2017-04-06
「もっと強い人間になりたい」
「自分を変えたい」
「欠点を克服したい」
よくそんなふうに言う人がいる。
そして、そういう人たちに向けて書かれたたくさんの本や
自己啓発セミナーのようなところでは、それを一生懸命煽っている。

「あなたも変わらなきゃだめ!」
しかし、人間は本当にそうやって自分を変えることが
できるのだろうか。
人間なんて、そうそう簡単に変われるものじゃないはずだ。
それが個性というものじゃないか。

だったら、自分を変えようなどと考えるよりも、
欠点だらけの自分でも十分に幸せになれて、
ありのままの自分でも十分に成功できる方法を見つけたほうが
いいに決まっているじゃないか。
それが「負の力」なのである。
2017-04-05
欲しい物をもらうのも嬉しいが、
言葉のプレゼントはそれ以上に心に残る。
歳月たっても忘れられず、心を潤し励ます糧になるからだろう。
思えば、ほめ言葉は大切だ。
ほめ言葉は脳を活性化し、運動技能を向上させることは、
実証されているという。(略)

フランスの文学者(ラ・ロシュフコー)は、
「誉め言葉を一度、否定してみせるのは、そうすることで、
 同じ褒め言葉が、もう一回聞かせてもらえるからだ」
と言っている。
それほど褒め言葉を欲しているのが、人間だといえよう。
2017-04-03
あるメーカーの採用面接試験で
「ウサギとカメが競争することになりました。
 法律違反をせずにカメがウサギに勝つ方法を考えてください」
という問題が出されたそうです。

ビジネスマンならどんな不利な状況でも、
勝つための戦略やルールを具体的に考えなければなりません。
問題を出した会社の正解はわかりませんが、私なら、
「川や池を横切るコースを設定してカメに有利にする」
とか、カメは万年生きるので
「ウサギの寿命より長いスパンのレースにする」
といった解答に高得点を与えます。

つまり足が遅いという短所より、
「泳ぎがうまい」「寿命が長い」というカメの長所を
引き出すルールを見つけ出す能力がビジネスには重要です。
これらの答えを出したビジネスマンなら、自社の製品の長所を
生かした販売戦略を立てられるに違いありません。

■ほっこりしたい方、
ネコ好きさんにおすすめの本。

じいちゃんとタマの関係が
なんともよく特に1.2は
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