■2017年04月19日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
私たち弁護士は、罪を犯し、裁判にかけられている 被告人と話す機会があります。 そのなかで、本当に自分の行為を反省し、自分が間違っていたと 素直に罪を認める人は珍しいと言えます。 むしろ表面上は反省の言葉を語っていても、よくよく話してみると やはり自分の行動を正当化している人のほうが多いものです。 例えば、窃盗の罪で起訴された被告人は、 「オレを解雇した会社が悪いんだ。働けていれば、生活が できたんだから、あんな盗みはしなかったんだ」と言います。 また、傷害事件で起訴された被告人は、 「あいつがガンつけてきたからケンカになったんだ。 オレが悪いんじゃない」などと自分を正当化します。 人は、自分が正しいと主張するときには、 このように何らかの理由づけをします。 それがいくら強引な論理でも、自分を守るために何とか 論理的に自分を正当化しようとするものなのです。
まゆの感想
谷原さんは、人は誰もがそう簡単に間違いを認めないもので、
自分を正当化したがる、と言っています。 そうですよね、自分は正当化したいですよね~ 自分が悪いと思っても、 「悪かったかもしれないけど、それは○○の理由があったからで、 だから、私は本当は悪くない」 と思い、なかなか素直に、 「私が悪かった、ごめんなさい」 と謝れないものですし、 「私も悪いかもしれないけど、そっちも悪い」 などと、言いたくなるものです。 自分を正当化しないと、自分の行動が間違っていると 証明されたような気がするし、自分を否定された気にもなるし、 間違いを認めるのはなんだか悔しいし、ね。 でも、心の中ではあんがい「しまった、またやってしまった」 とか、「あ、間違った」などとわかっているものです。 人間って…自分って… なかなかやっかいだぁ、と思います。 |
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