■本から読み解く「男女の違い」」月2回UP予定■
~さて、どんな違いがあるの?~
第43回 4月4日 ・「自分を見つめて、自分の感情を知ろう」その方法 第42回 3月16日 ・「考え過ぎ、心配し過ぎは問題解決にならない」 第41回 3月2日 ・「大丈夫!じたばたしない理論」のすすめ 第40回 2月16日 ・「女性たちへの提案」 第39回 2月9日 ・「女性たちの思い込みとクセ」 第38回 1月26日 ・ビジネス場面…「女性が損をしないために…その2」 第37回 1月19日 ・ビジネス場面…「女性が損をしないために…」 第36回 1月12日 ・ビジネス場面…「女性が知らない7つのルール」 第35回 12月22日 ・ビジネス場面での男女の違い 第34回 11月24日 ・仕事と私のどっちが大切なの? 第33回 11月17日 ・買い物についての違い 第32回 11月10日 ・女性を理解して賢く接しよう 第31回 11月3日 ・男性を理解して賢く接しよう 第30回 10月27日 ・男女の脳の違いから来る「ズレ」 第29回 10月20日 ・男女の感じ方の違い、ズレについて 第28回 10月13日 ・男女の思考の違いについて 第27回 10月6日 ・なぜ、女性がグチを言うのか…実例で考える(その2) 第26回 9月27日 ・なぜ、女性がグチを言うのか…実例で考える(その1) 第25回 9月20日 ・グチ、上手に聞いてもらうには… 第24回 9月13日 ・グチ…男女の違いは? 第23回 9月6日 ・本からのアドバイス…男女の言い争い 第22回 8月31日 ・不毛な言い争いをせず、いい関係を築くために 第21回 8月23日 ・不毛な言い争い…しても愛されない 第20回 8月9日 ・男女で違う「魅力」 第19回 8月2日 ・女性がキレイでいること(その2) 第18回 7月26日 ・女性がキレイでいること(その1) 第17回 7月19日 ・家事をしてくれ!家をキレイにしてくれ! 第16回 7月12日 ・みな様からの質問に答えます 第15回 7月5日 ・望んでいることについての違い(その2) 第13回 6月21日 ・電話やメールについての考え方2 第12回 6月13日 ・電話やメールについての考え方1 第11回 6月6日 ・「ありがとう」の効用 第10回 5月30日 ・男同士の付き合いの「なぜ?」 第9回 5月23日 ・何かあやしい、変だ、と思うとき【女性編】 第8回 5月16日 ・何かあやしい、変だ、と思うとき【男性編】 第7回 5月9日 ・問いつめれば本当のことを話すかもしれない【女性編】 第6回 4月25日 ・問いつめても本当の答えは聞けない【男性編】 第5回 4月18日 ・悩みや、問題解決の対処方法は全く違う 第4回 4月11日 ・女性の「話があるの…」は、男性は苦手 第3回 4月4日 ・会話の仕方が違う 第2回 3月28日 ・女は男が変わってくれることを望み、男は女がそのままでいること望む 第1回 3月21日 ・女性の「ごめん」は誤解のもと |
今回と次回はグチについての実例を話したいと思います。
ねちねちとした、どちらかというと女性に多いグチの話しです。 (もちろん、男性にもそういう方がおられますが) ねちグチで、イライラしているご主人、奥様、娘さん、 いらっしゃるのではないでしょうか? 特にそんな方に読んで頂けると、幸いです(笑) 「男女の違い」とは、少し違う方向の話になりますが、 ぜひ、最後までおつきあいください。 実例というのは、私の母です…お手軽のようですが、 とても身近で、グチの大専門家なものですから(笑) なにしろ、もう何十年もあきずに言い続けています。 主に父のグチです。 母はとてもしっかり者で、仕事もきちんとやり、周りとの 人間関係にもよく気を配っているし、娘から見ても、 よくやっているなぁと、尊敬できるのですが…。 だからなのか、どうしてなのか…よくわかりませんが、 なぜか…グチが多いのです。 会うたびに繰り返し毎回毎回聞かせられ続けています。 しかも、同じような変化のないグチです。 私は母のグチは、もうすっかり暗記しています(笑) もちろん、私もグチを言います。 そんな母の父へのグチと、私の実感を通して、 グチの本質や実体を見て、考えたり、何か得られることが あったら幸いです。 グチの専門家、我が母にインタビュー形式で聞いてみました。 《質問1》 娘「どうしてグチを毎回言うの?言うと、何かいいことある?」 母「とにかく言いたいのよ。やっぱり聞いてほしいのよ。 悔しくて腹が立つから…」 娘「言うと、すっきりするの?」 母「少しはね、でもまたすぐに違う腹の立つことが出てくるわけ」 誰かに「とにかく言いたい」…この衝動が強いらしいのです。 解決しようとか、どうにかしてほしいとかより、 ともかく「言いたい」、誰かに「聞いてほしい」のです。 グチを言うのは言う方の満足のため…けれど、言ったからと いって、その満足はあまり満たされず、際限がないものらしいです。 「言って、“少し”は気を紛らわす」というのが、グチの実体なの かもしれませんね。 言ってスッキリしてもらって、 「聞いてくれてどうもありがとう、助かったわ、ああ、スッキリしたぁ」 などと、言ってくれると、聞いてる方もホッとするのですが…。 聞いてくれるのが「当たり前」と思われたりすると、カチンと来て、 聞きたくなくなりますよね。 《質問2》 娘「どうして何度も何度も同じグチを言うの?」 母「悔しくて、腹が立って、言わずにおれないからだよ。 だってねぇ、お父さんは、私に内緒で遊んでいたんだよ。 (もう何十年も前の話しである)許せないでしょう? これを思うと、悔しくてね…」 この「許せないこと」「悔しいこと」の思いのために、 何十年も前のことが忘れられず、この思いをことあるごとに 思い出し不快になっているのです。 今でも…です。 どうして、その不快な感情とずっと付き合っているのでしょう… その出来事が、自分の中でちゃんと区切りがついてない、 終わってない、どうしても納得できてない、 からかもしれませんね。 まだまだ、生の傷なのかもしれません。 そして、何度も何度も言うことで、そのグチや傷は、 いろいろな感情が付加され、さらに強烈で忘れられないものに 育っていくのです。 《質問3》 娘「そんな過去のこと、なんで思い出すの?」 母「忘れられないよ、悔しくて悔しくて。 今でも煮えくりかえるよ。私が苦労しているときに、 遊ばれていたなんて…、許せないでしょう…」 娘「そんなの手放せばいいじゃない、そんなに毎回悔しいなら」 母「忘れるなんてできない。だって、悔しいことなんだから…」 「許せないこと」「悔しいこと」は「忘れない」だけでなく、 「忘れたくないもの」なのですね。 まるで、手放してしまったら、今の自分の存在価値が なくなってしまうかのような…そんな感じすら受けます。 すべての「今の自分」になった原因が、そこにあるかの ような…そんな気持ちがあるのでしょうか。 そして、このことをネタに、或いは根に持って、 何度も何度も「仕返し」をくり返すのです。 相手に対しても、自分に対しても。 相手には罪悪感を持たせ、自分に対しては 「悔しい…」と癒されていない傷にまた塩を塗っている そんなふうに思えます。 《質問4》 娘「過去にそんな許せないことばかりじゃなくて、 楽しいこともあったでしょう?」 母「そんなことはなかった。思い出せないわね…」 楽しかったこと、幸せだったことは思い出せない母です。 そんな時のことは忘れ、悔しいことだけ残っているのです。 なぜか、グチになるような出来事以外は、 キレイに忘れるのです。 グチになるような出来事だけは、しっかり覚えているのです。 つまり不快な感情だけが、印象に残るようです。 すべてにおいて、不快な感情が優先されるように見えます。 なぜなんでしょう…もったいないですね。 《質問5》 娘「いつも、過去のことを思い出して悔しい思いをするの?」 母「過去のことだけじゃない。毎日の生活にもあるよ。 例えば、お母さんが疲れているのがわかっていても、 何も手伝わないし、とにかく気がきかないのよ… もう少し気をきかせてほしいわけ」 娘「素直に、こうしてって頼めばいいじゃない」 母「気をきかせて、やってくれるのが当然でしょう… 私があれこれ言わなくても」 そのくせ、こうも言います。 母「最近、気をきかせて皿洗いをやってくれるけど、お父さんが 洗うと汚れが落ちてなくてね、また洗うことになるの。 手間がかかるから、変なことはしてほしくないのよ」 そう…父が気をきかせてやってくれたことに対して、 母は、余計なことをしてほしくないと言っているのです。 つまり、母の言う「気をきかせてほしい」は、 自分にとって、都合のいい気のきかせ方で、自分にとって 嬉しくない気のきかせ方は、余計なことになるのです。 つまり、母でしかわからないような微妙な気のきかせ方や、 母の思ったように行動してほしい… そう要求しているかのようです。 それに加えて「言わなくてもわかってほしい」 この気持ちが大きいようです。 愛情があれば「言わなくてもわかってくれるはず」 私のことを思ってくれたら「言わなくてもわかるはず」 この思いがとても強いようです。 自分の「思いや願い」をはっきりと口に出すのはイヤで、 察してほしい…わかってほしい…と心から願っているのです。 そして、それがかなわないので、余計いらいらとしてくる ようです。 確かに、誰かに「こうしてほしい、私はこう思っている」と 表明するのは、なかなか勇気がいりますが、 言わずに、わかってもらうことばかりを願っていては、 何もわかってもらえないのではないかと思ってしまいます。 《質問6》 娘「どうして、気をきかせてほしいの?」 母「だって、当然でしょう、夫婦なんだし。 周りのご主人は違うわよ。もっと気をきかせてるわよ」 夫婦なら「気をきかせる」ことは、当然で、周りの夫婦は、 みんな「気をきかせている」と思い込んでいます。 「気をきかせてくれること=夫婦、当然」の構図なのです。 周りの夫婦と比較して、父にそれを望んでいるのです。 周りと同じようになりたい、してほしい…と。 夫婦だからと言って、父と母が、男女が 同じ感覚、同じ感情、同じ思い、同じやり方、考え方を 持つようになることは、あり得ないことです。 しかし、そういうことを心のどこかで期待していて、 その通りにしてほしいと、願っているようです。 夫婦なら、愛しあっている2人なら、 「何でもわかり合える、わかり合う」そう思いたい気持ちは わかりますが、そうなるには、 そう思っているだけでなくて、そう願っているだけではなくて、 互いにわかってあげる努力、わかってもらう努力も必要なのでは ないかと思います。 次回に続く… 「違うんじゃない、私はこう思う」など、ご意見、感想、 何でもお待ちしております。 お願い
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