■「今日のことば」カレンダー 2021年3月■
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2021-03-29 |
「人は、老いるし、病むし、死ぬわよね。 現に私がそう」 「………」 「それを嫌だ嫌だと思っていたの。 でもね、あるときから決めたの。 それは仕方がないこと、だから、 楽しく生きようってね」 「ええ」 「そしたら、世界がまったく違って見えた。 確かに、先生方の緩和医療で私は苦痛から 大きく解放されました。 ただ、緩和にも限界がある」 「確かに…その通りです。 歩けなくなった人のつらさや、 亡くなっていく方の根源的な苦悩を 取り除くことは容易にできませんから」 「けれども、心がすべてを救う… 私はそう思うの」 「心……」 「そう、考えてみれば当たり前のことよね。 人の行く先は決まっているようなもの。 それをどのように捉えるか、それで道は、 変わってくるんじゃなくて? 私、今が一番幸せなのよ」 彼女はにっこりと笑いました。 「ほら、空も晴れてきた。 泣いても、笑っても、同じ空」 |
2021-03-23 |
あなたが何かの専門家である場合、 専門の分野における的確な表現が 制限されることを手間に思うかもしれません。 実際にその言い換えに時間を 割かなければならないから、面倒なことだと 思う気持ちも理解できます。 ですが、そうであっても、 「ものを知らない」とあなたが思う相手が なかなか理解できないことを、 責めてはなりません。 あくまでも、相手を尊重し、対等だという 気持ちを持って接することが大切です。 私と一緒に福島で活動した 専門家がこう言ったことがあります。 「確かに自分たちは専門家だ。 けれども、住民の人たちは地域では いろいろな知恵をもつ専門家だ。 だから対等に、尊敬の意を持って接すること、 それを学びました」 とても素晴らしい言葉です。 |
2021-03-19 |
「伝わるように伝わること」の 最大の難関は理解と納得とが違うことです。 そして、納得しなければ変化は起きにくいもの。 相手の言っていることを理解したからといって、 腹に落ちるとは限りませんよね。 腹に落ちなければ、相手が動くことは 期待しすぎない方がいいのです。 とにかく急いで変化を起こしたい場合、 私たちがやりがちなのは、説得です。 でも、説得は納得に直結しないのです。 コミュニケーションで大切なことは、 相手がどう行動するかの手綱はあくまでも 相手側にあるということ。 だから、相手に変化してもらいたいならば、 相手が腑に落ちるような情報になるように、 デザイン、加工して提供するしかないのです。 納得は共感と言い換えてもいいかもしれません。 共感した場合、行動に移ることが多いからです。 |
2021-03-17 |
人と違うことは、勇気がいる。 人と違うことをするのは、勇気がいる。 なぜなら、それは、 「人と違っていいんだよ」 って言われる回数より、 「人と同じようにしなさい」 って言われる回数のほうが、 圧倒的に多かったから。 でも、 人は同じじゃない。 みんな、違う。 みんな、違う良さを持っている。 みんなが同じだと、 戦争が始まってしまう。 それは、いつか、戦いにつながる。 だから、違いを認めよう。 違う自分を認めよう。 ビジネスの世界では、 違いは価値になる。 違いを磨こう。 「変わっているねえ」は、 いつかきっと、 「すごいねえ」になるから。 |
2021-03-15 |
誰も戦いたくないのに、 戦っている。 戦いをやめられなくなってる。 経営と戦いの結びつきは、 想像以上に強い。 普通に経営をしていると、 戦いこそが日常。 お客さんとの戦い 競合他社との戦い チームと仲間と戦い 協力業者と戦い お金と戦い 時間との闘い 世の中の動きと戦い そして、自分と戦っている。 こんなに戦っていて、 幸せになれるはずがない。 この戦いの一つ一つをなくすこと、 それが「戦わない経営」が目指す姿。 |
2021-03-12 |
ある日、タクシーの運転手さんと こんな話をしたことがあります。 「お客さんを乗せていて こんなことを言うのもなんですが、 お客さんを乗せてしまったら、後は、 目的地まで安全に運転をすればいいわけで。 この時間は<仕事>をしている わけではないのです。 では、いつが私にとって<仕事>か といえば、お客さんを降ろして、 次のお客さんが乗るまで。 その時にただ漫然と 車を走らせてていけないのです。 どこでいつお客さんを拾えるか 情報を集めるのです。 こんなふうに考えて10年間車に乗ると、 その後の10年間が変わってきます。 「客が少なくて今日は運が悪かった」 といっているようでは、 この仕事はやっていけないのです」 客が少ないのは運が悪いからだと 考えていると、そのような人は 客を増やすために何ができるかも考えず、 事態を改善する手を打たないので、 人生は何も変わらないか、あるいは、 何もしていないのでいよいよ悪くなると いうことは考えられます。 |
2021-03-10 |
わたしは以前より、 「しみじみ教」というのを提唱しています。 何かというと、すぐに右だ左だ、 善だ悪だと過剰反応する世の中にあって、 もう少し引いた目、物事を透明に見る まざなしを持ったほうがいいな、 いい人でも悪い人でもしみじみ見るのが いいんじゃないかという教えです。 この世界をしみじみ眺めるとか、 自分の人生をしみじみ受けいれるとか、 いい悪いではなく、もっとこう引いた感じ、 透明な感じで生きていこうよ、と。 幸せだとか不幸せだとか、 あいつはいいやつだとか悪いやつだとか、 そういう二元論でいたずらに興奮せずに、 あいつはほんとうにいいやつだとしみじみ感じ、 こいつはほんとうに悪いやつだとしみじみし… それでいいんじゃないかって。 (多摩教会主任司祭/晴佐久昌英) |
2021-03-09 |
「包丁もまな板も出したくないときに、 さっとできる料理が知りたいんです」 と尋ねられたので、こう答えました。 「だったら、がんばって料理しなくても いいんじゃない」 料理研究家としては身も蓋もない答えかも… でも、これが本音です。 そういう日は、ほんとうはすごく疲れていたり、 「ああ、今日はもう面倒くさいなあ」と 思っていたりしているんです。そんなときに、 無理にがんばる必要はありません。 キリキリしながら作った料理を疲れた顔で 出されるより、買ってきたお総菜を 笑顔で出された方が、食べる側だって うれしいはず。ときには、 出前を取ってもいいし、 「今日は、疲れているから外食ね」 と、外に食べに行ったっていいのです。 もちろん、いつもお総菜や外食を 勧めているわけではありません。 でも、「今日は無理!」と思うときは、 お総菜や出前を家で食べる中食や外食で すませるほうが、自分にとっても 家族にとってもいいと思うのです。 |
2021-03-05 |
東日本大震災が起きる半年前に夫が突然、 こんなことを言ったそうだ。 「俺はもうやることをやったから、 幸せだったし明日死んでもいい」 菅野さんは、その時のことをこう振り返る。 「急にそんなふうに言うから、私はただ、 『何言ってんのよ』って。でも、 『なんかそう思うんだよな。 もう明日死んでも悔いはない』 って返ってきたんです。 私は、なんでそんなことを言うんだろうって、 不思議に思っていました。 これから楽しいことがいっぱいあるのに。 歳を取ったら行きたいところもあるのにって」 死を迎えたら、また夫に会える。 菅野さんはそう信じている。(略) また、震災による多すぎる「死」を 目の当たりにして、考え方が変わったという。 「数分先、数時間先の保証は何もない。 明日何が起こるかなんて誰にもわからない。 だから最近は、 『先に逝ったらごめんね』 って思うようになったし、 実際にそう言うようになりました。 『やりたいと思ったことはやった方がよい。 私もやるから』って」 |
2021-03-03 |
「彼(すい癌で45歳で亡くなった)が 亡くなった後、しばらくして奥さんに連絡すると、 彼女は、『少し落ち着いてきました』 と言いました。 私が、 『何が一番そういう気持ちにさせましたか?』 と尋ねると、職場に戻ったら、みんなが 『おかえり』と言ってくれたこと と言うのです」(略) みんなが 『おかえり』と言ってくれたこと、 素敵だなと思った。 新型コロナウィルスの感染拡大のなかで、 感染してしまった人を激しくバッシングしたり その人が働いていた会社にまで批判を ぶつけたりする人がいたりする。 つらい闘病や、隔離生活をして、 戻ってきたときにみんなが 「おかえり」といってくれたら、 どんなにほっとするだろうか。 「2週間おつとめご苦労様でした」 と、温かく迎え入れる社会になることが、 僕たちにとって大事な発想の転換のように思う。 |
2021-03-01 |
「いいお米に変えた?」と 言わせる炊きあがりのひとワザ おいしいごはんを食べるために大切なのは、 「炊きあがってから」なんです。 炊きあがりにひと手間加えるだけで、 どんなお米も、ワンランク、いや ツーランクはアップします。(略) ポイントは、たった2つ。 むずかしい技術や段取りはいりません。 (※以降一部略して紹介しております) ≪ポイント1≫ 炊きあがりに、間違っても、縦にしたシャモジを 釜の中央に突き刺し、ごはんを分割しない。 けっして、十文字にシャモジをいれてはダメ。 切るように混ぜるのはNG。 シャモジでごはんがつぶれ、 団子状になってしまうのです。 では、どうすればいいかというと、 まず、釜のふちに沿わせるようにして、 シャモジをぐぐっと奥の方に底の方に差し込み、 下からガッと持ち上げて、ごはんを自然に 「地割れ」させるようにするのです。 これを数回繰り返せば、ごはん粒をつぶさず、 ごはん全体にフワッと空気を入れられます。 ≪ポイント2≫ 炊きあがりの湯気を飛ばし、 ごはんを適温に下げて保温する。 はんを混ぜたあと、 なるべくアツアツがいいからと すぐにバタンとフタを閉めるのはNG。 ある程度水蒸気を飛ばしてから、閉める。 炊飯器の保温温度はだいたい60~65度。 釜の中をその温度まで下げてフタを閉めれば、 よけいな湯気が飛んでしまうので、 水滴になって落ちてきません。 さらにごはんにあてないように、 うちわで湯気を飛ばすとなおよい。 ごはんの粒がピカッと光ってきたら 適温です。 |