ことば探し
★私は、自然に身をゆだねることが出来、とても楽に生きています★

■「今日のことば」カレンダー 2022年9月■

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2001年 : 11 12 
2022-09-30
矛盾というものは人の専売特許です。
人というのはそもそも
矛盾のかたまりのような存在です。

嘘をつくなと子どもに教える親は
毎日のように便宜的な
ちょっとした嘘をついているはずです。
差別はいけないと思っても人によって
接し方はどうしても変わってしまいます。

このように矛盾が生じるのは、
人が言葉を使う生き物だからです。
言葉という観念と実際の行動は
いつもズレがあるものなのです。
「こうするのがいい」
「こうすることが正しいんだ」と思っても、
その通りにできないのが人間です。

自分の場合だとそうしたズレがあっても
無意識のうちにごまかすことができますが、
他人にそうしたものを見つけると、
許しがたく思えたりするわけです。
そこから怒りや葛藤といった悩みが
生まれるわけです。

「清濁併せ呑む」という言葉は、
矛盾をまずは認めようということを
言い表しているのだと思います。
つまり、清濁併せ呑むような器の大きな人は
矛盾を矛盾として矛盾なく受け入れられる
能力があり、矛盾は否定されないのです。
2022-09-27
気分というのはいつも変わるものです。
元気でハツラツとしている時、
安らいでリラックスしている時、
ブルーに沈んでいる時、さまざまです。

その日、その日でひとつの気分だけに
支配されるのではなく、1日の中で
めまぐるしく変わったりもします。

朝起きた時は、ブルーな気分だったのが、
夕方には前向きで明るい気持ちに
なっていることもあります。
まさに天気と同じです。

そこで大事なのは、
その時、その時の自分の気分を自覚して、
なるべくその気分に同調するように
することです。

気分からかけ離れた行動をとったり、
気分に同調しない環境に身を置いたりすると、
心の中で違和感を覚えます。
たとえば「今日はなんか調子がよくないな」
と感じる日があったとします。
そんな時に、無理に元気に振る舞えば、
どこか空回りしたり、周囲から妙に浮いたりして
かえってしんどくなります。(略)

このように気分の状態と
回りの雰囲気がかけ離れている時、
人はその落差に不安や焦りを感じて、
情緒が不安定になる傾向にあります。
2022-09-22
私自身も患者を見ながら、そして
自分のことを振り返る中で、ふと、
教えられたことがあります。

それは、
「自分がきらい」を卒業しても、必ずしも
「自分が大好き」にならなくてもいい
ということです。どうやら、
「そんなことはどうでもいいことに思える」
ことの方が、じっと自然でムリのない状態で
あるらしいということなのです。

自分のまわりの人が好きになり、
その人たちと愛し合い、支え合うことができ、
自分自身、ワクワクした毎日や、
生き甲斐のある人生を見つけられたならば、
気づいたときには、
「そんな自分を好きになってもいいかなあ」
という感情も自然に湧いていることでしょう。
2022-09-19
本来は、「好きか、嫌いか」
「魅力を感じるか、そうでもないか?」
「やりがいがあるか、つまらないか?」
といった価値感で選んでこそ、人生は、
充実するし、仕事にしろ、結婚にしろ、
長続きするといものですよね。

でも、実はこの「好き探し」が
うまくいかなくて、悩んでいる人も
多いようです。その結果、
「これが有利だ」と教えられたものを
「好きだ」と勘違いする人も多いのだとか。

たとえば、
「君の成績なら、医学部にきっと受かるよ。
 お医者さんなら儲かるし、女性にモテるよ」
と言われた優等生は、
「自分は医療が好きだ」と思い込みます。

けれど、医者になってみると、病院では
目が回るほど忙しいし、夜勤もイヤだと言って、
同じ医療の場でもできるだけラクなところを
求める人が多いのが現実です。

同じように、
「この学校、この会社に入ったら損だ得だ」
という価値判断が、将来、結果的に人生を
つまらなくしている場合も少なくないのです。
2022-09-14
「なんだか使いにくいな」という
日常の気づきを大事にしています。
もやもやを放っておかないで、
自分の感覚に忠実に。

いったん立ち止まって、今まで
「当たり前」と思っていた片づけ方や
家事のやり方、使っている道具を
見直してみます。(略)

家の中のことは、自分と家族の
「使いやすさ」「心地よさ」を第一優先。
常識にとらわれすぎず自由な発想で、
ちょっと工夫してみる、
ちょっと変えてみる。
そうして暮らしがちょっと快適になる
(ちょっとうれしくなる)。

この「ちょっと」の進歩を、
いくつも積み重ねていきたいです。
日々の小さなストレスや違和感は、
もしかしたら心地よい暮らしにもっと
近づいていけるチャンスなのかもしれません。
妥協しないで見逃さないで、よりよい方法を
探していけたらいいなと思います。
2022-09-12
「嫌いなものは子供が食べてくれないので、
 作らないようになる」あるいは、
「子供が好きなものしか作らない」
子供の偏食が問題になっているということを
テレビで知った。子供の偏食について
取材した報道関係者の質問に、
何人もの母親がこう答えていた。
食物アレルギーがあるなら仕方ないが、
子供の偏食に母親が振り回されて
どうするのか、とテレビの前で
私は大いに憤慨した。(略)

それでは、我が国レベルの先進諸国で
育っている子供たちについてはどうか。
書き始める前にアメリカ人やイギリス人、
ドイツ人、ベルギー人の現地で子育てを
している親友に国際電話をかけてみた。

「子供の偏食が問題になっているかしら?」
という私の問いに対して、全員が同じ
答えだった。各国の母親たちは口裏を
合わせたかのように、こういうのだった。

「子供が小さいうちは好き嫌いがあっても
 だんだんなくなるものよ。ただ、
 子供には家庭でも学校の給食でも、
 あなたのからだにいいものを
 食べてもらいたいから作っていると
 いうことをわからせなくてはなりません」
2022-09-10
あなたのまわりの人たちを
よく眺めていただきたい。

ていねいな人付き合いをしている人は、
ものも大切にしているのではないか。
反対にブランド品以外は粗雑に扱うような人は、
人に対してもブランド志向が強い。
つまり誰かと出会ったら、
相手の肩書きばかりに気をとられて、
肝心の人間性や言葉の真意を
見極めようとしないタイプに違いない。

さまざまな人たちで
世の中が成り立っているのだから、
ブランド人間だけを大切にする
人種がいてもかまわない。
お金がないといいながら、
どうでもいいものをひっきりなしに買い、
ちょっと使っては気に入らないから
捨てることが、習慣になっている人が
いてもいい。

だが、そうでない私たちには、
ものと人と調和ある関係なくして、
ゆたかな生活は望めない。
2022-09-06
この人の
「金のためじゃねぇ」は徹底している。
まず、注文がたくさん来ることをきらう。
納得できる仕事しかしたくないから、
ひとりじゃ手が回らない仕事の依頼は、
迷わず断るのだという。

「おれは細かいところまで丁寧にやりたいの。
 機械を使えば2時間でできる仕事を、
 手で100時間かけてやりたいわけさ。
 その気になりゃいまの3倍は稼げるかも
 しれないけど、それは、
 おれの仕事じゃねぇから」(略)

さらにフレデリックさんは、
気に入らない客とはさっさと縁を切る。

「一時期、古い武器の修理を
 していたこともあった。
 でも武器コレクターの多くは、
 現在の武器商人なんだってわかってきた。
 武器を売って稼いだクソみたいな金で
 おれに仕事を頼んでくる。
 そういうのはいやだから」

カラカラを笑った。
ブレない。頑固。かっこいい。
こういう職人が世界各地にひっそりと
生息してると思うと、この世は
捨てたもんじゃないという気持ちが
胸に満ちてくる。
2022-09-03
「おかしくて、いいんだ」
自分たちは、おかしい。
まともではない。
ひっくり返ったりとっくり返ったり、
かんたんにパチンコにおぼれたり、
弱くて歯がゆくて情けない。
でも、それでいいんだ。
おかしくていいんだ。
「そういってもらうと、楽だね」(略)

病気の人にもそうでない人にも、
「ほんとうに大事なこと」は何なのか。
それがそのひとことの先に
こめられている。
2022-09-01
「本人が苦しい中でいろいろ考えた、
 それが考えとしては、順番をつけたら
 三番目か四番目だったとしても、いいねそれと。
 ぼくがもうちょっといい考えを持っていたと
 しても、ぼくはそれをだしちゃいけないな、
 と意識してやってます」

最初からいちばんいい方法を
考えつかなくていい。
先生の考えと違っていてもいい。

「いつもいちばんいい方法がでちゃうと、
 口をはさむ人がいなくなるんです。
 いつも迷ったり、ちょっとずつ
 うまくいかなっかったりする方が、
 みんな頭を使う方向なんですよ」

「いろんな意見」は、「正しい意見」より
はるかに大切だと先生は考えている。

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