■「今日のことば」カレンダー 2020年1月■
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2020-01-23 |
待合せに遅れた相手、 5分、10分、30分、1時間、 あなたはどこまで待てますか? 相手が遅れれば遅れるほど、 待っているあなたは、不安になり、 不安が怒りに変わり、怒りから その場を立ち去ってしまうかもしれませんよね。 謝罪でも同じなんです。 ミスしてしまったのなら、 どうしようかと考える前にまず謝罪です。 1日でも、1分1秒でも早く謝ることです。 迷惑をかけたら「ごめんなさい」です。 小さな子供でも知ってる当たり前のこと。 でも言葉にできない大人は思いのほか多いのです。 「ご迷惑おかけして、大変申し訳ありませんでした。 自分への甘えから、こんなミスをしてしまったのだと、 深く反省しております」 迷惑をかけたら、「ごめんなさい」です。 |
2020-01-22 |
文章には、人の本心が現れます。 隠しても隠しきれないのが文章の不思議なところです。 逆に言えば、相手の文章から相手を知ることができます。 もし、文章を差し出す相手のSNSを閲覧できたり、 メールを受信できる間柄であれば、 相手の文章から、相手のことを考えてみましょう。 たとえば、 「今日の会議は長くて退屈でした。 もう少し、段取りよくすれば、短くてすむのに…」 と書かれていれば、相手の性格は、 物事をはっきり言うタイプだと推測できます。 わざわざSNSに書き込んでいるところを見ても、かなり ストレスがたまっていることも読み取れますね。 「今日は朝から3件も仕事が入っています。 京都、大坂、神戸、忙しいけどお客様に求められている 自分を誇りに思い、頑張ります!」 この文章からは、 相手は自己顕示欲の強い人間だと推測できます。 仕事が忙しいことを他人にアピールしたい。 後半の文章から、少し自分に酔いしれるタイプだ ということまで読み取れます。 「先日はお忙しい中、貴重なお時間を頂戴頂き、 有り難く光栄の至りです。今後も日々精進し、 仕事に邁進する所存で御座います」 感じの多さや言い回しから、 頭の固い人物だと推測できます。 文章の硬さは、頭の固さと正比例します。 このようなタイプの人に、 「○○さん、お元気ですか~?」 なんて文章を送ると、相手がどう思うかは、 わかりますよね。 |
2020-01-21 |
ぼくがコーチングを勉強した結果、 一つ気づいたことがあります。 世間で言われているコーチングは、 こんなふうに教えると効果があるとか、 選手のモチベーションを高めるにはこういう言い方をすると 効果的だとか、ほとんどが戦略論や教え方だということです。 つまり、コーチの発信器の性能を高めれば、 よりよいコーチングができると言っている。 これは、何か違うような気がするのです。 ぼくはこれまでいろいろな指導者を見てきました。 また、ぼく自身の経験からいっても、 選手が思うように動かない、成長しないというときは、 教える側の理屈や理論が原因というより、むしろ、 教えられる側の理解力や消化力に 問題があるケースのほうが圧倒的に多い。 これは、まちがいありません。 ですから、コーチングとは教える側の発信機ではなく、 いかに教えられる側の受信機の精度を高めるかが、 ポイントになると思うのです。 つまり、コーチングの主体はあくまで、コーチングを 受ける選手になければいけないと思うのです。 |
2020-01-20 |
組織における自由と規律のバランスを どうするか、だと思うんですよね。 どこからどこまでを規則や決まりごとで縛り、 どれだけ個人の自由を認めるか。 ラグビーにかぎらず、 日本の組織がどうも窮屈に感じられるのは、 規律の割合が大きすぎるからではないでしょうか。 どうも日本人は、組織の一員となったら、 自分のやりたいことを我慢しなければならないと 無条件に思い込んでいるようなところがあるようです。 組織にもよるのでしょうけれど、ぼくは、 スポーツはそれではうまくいかないと思っています。 よく「チームワーク」と言いますよね。 ぼく、あの言葉が大嫌いなんですよ。 ワークというのは、だれかに命令されて やらされているということじゃないですか。 そんなの楽しくないし、やらされていると思うから、 じゃあ見えないところで手を抜こう、サボろうという 気持ちになるのではないですか。 それで、ぼくは「チームワーク」ではなく、 「チームプレー」と言うようにしています。 これは仕事じゃないよ、遊びなんだって。 遊びだからこそ必死になれるのです。 遊びは真剣に取り組まなければ成立しませんからね。(略) ですから、組織と個人の関係を考えるにあたっては、 まずは、遊び=プレーの概念を全員が共有し、 そのうえで自由と規律のバランスを考えるのが、 ぼくなりのやり方なのです。 |
2020-01-17 |
親切ないい人に見えたのが自分をだます人だった、 なんてあまりに悲しい。 私たちは、にっこり笑って話しかけられると 嬉しくなって、「感じのいい人だな」と その人を信用したくなる。 それが、やさしく親切な人を信じたばかりに、 気づいてみたら不必要な保険をいくつも契約して、 高い保険料で生活が苦しくなっていた、 なんて悲しすぎる。 これからは親切な人を見たら、 「私をだまそうとしているのでは」 と疑わなければならないのだろうか。 ひとを疑いながら生きていくのは、 私たちにとって大きなストレスとなる。 今年こそ、 「親切な人は本当にいい人」とお互いに 信用しながら生きられる社会になってほしいと思う。 |
2020-01-16 |
緩和ケア病棟で働き、 多くの患者さんの最期を一緒に過ごし、看取り、 著書「死ぬ前に、人が最も後悔すること」 として、次の5つを挙げています。 1.他の人が自分に期待する人生ではなく、 自分に正直な人生を生きればよかった 2.あんなにたくさん働かなければよかった 3.自分の気持ちを素直に表現すればよかった 4.友だちとつながっていればよかった 5.自分がもっと幸せになるように行動すればよかった 何かの評価は、判断する時々で変わるものです。 でも、人生の終わりに「とても楽しい人生だった」 と満足して目を閉じることができたら、 とても幸せなことだと思います。 自分らしく、そして大切な人たちと素直に 楽しく過ごして、生きていきたいものですね。 |
2020-01-15 |
師匠の言葉に 「世の中には無駄なムダと無駄でないムダがあるんだ」 というのがあります。(略) 「不便益」を探していると、 手間をかけるからこその益がたくさん見つかります。 この時の手間は、無駄ではありません。 ところが一方で、手間をかけても空回りして、 手間をかけない時と何も変わらないことがあります。 結果が変わらなくても過程の違いに何か意味があれば 良いのですが、それすらないこともあります。 それこそ、手間が無駄になっています。 ところが私たちは普通、これらの区別を 意識することなく手間といえばムダだと思います。 手間はいつでもネガティブなもので、できるだけ、 避けるほうが良いと無意識に考えてしまいます。 ここで、さっきの師匠の言葉に戻ります。 カタカナのムダを「手間」に書き換えてみます。 「世の中には無駄な手間と無駄でない手間があるんだ」 なんと、当たり前のことを言っていたのですね。 |
2020-01-14 |
やってみたいと思うことがあっても、 経済的に難しかったり、実現できそうにないからと 忘れようとする人は多いと思います。 夢だけ追って生活が破たんするのは困りますが、 生計を立てる仕事をしつつ「好きなこと」に 挑戦するのは大いにありですね。 何か一つに絞らず、複数の道を同時に追うのも、 今はやりやすくなっています。(略) ゆるい気持ちで、まずは動いてみる。 「これかも知れない」というものが見つかったら、 「これがホントにやりたいことなのか?」 と考え過ぎないこと。 まずは動いてみて、 それで何か違うと感じたら、また考えればいい。 そんな具合にゆるい気持ちで取り組むのがおすすめです。 はじめから、「絶対にこれなの?」と 自分を追いつめるのは、「美味しそう」と 思った食べ物を「絶対に美味しいの?」と 聞かれるようなもの。 食べてみなきゃわかりませんよね。 |
2020-01-09 |
〝知識〟は、得れば得るほど、人を弱体化させる。 その知識が自分にとっていいものなのか悪いものなのかを 考えながら取捨選択していけば弱体化も防げるのに、 今の社会では、知識を誰よりも多く得たものが、 「優秀な人」とされる。 これでは社会全体の弱体化が進むのも しようがないことといえる。 人を見下したり、差別したり。 そういったこともすべて〝知識〟が元となっている。 〝知識〟を重視する今の社会では、 ひとつのテストで悪い点数を取ったらそれだけで 「ダメ人間」の烙印をおされてしまう。(略) しかし、窮地に陥ったとしても、そこで救いの手を 差し延べてくれるのは知識ではなく、〝知恵〟である。 ちょっとしたことで落ち込んだり、挫折してしまう人は、 自分がいかに知識に頼っているかをまずは、 見つめなおすべきだろう。 知識は人を弱くするが、〝知恵〟は人を強くしてくれる。 ピンチを脱する鍵は、そんなところにも転がっている。 |
2020-01-08 |
必死に努力しなければ、みずからの 天分に達することはできないでしょう。 それはなかなかにして大変な作業です。 けれども、その天分が簡単にわからないからこそ、 人生は面白いのです。 決して他人から与えられるものではない。 だから、決して従順にならず、 失敗を恥ずかしがらず、 はみ出すことを恐れず、 たとえバカなことを言われようが、 自分の前の関心事に真剣に取り組んでほしい。 齢80を越えてもなお現役を続ける 「ひねくれた研究者」が、最後にみなさんに 申し上げたいことはこのことです。 |
2020-01-07 |
数年前、ドイツの大学を中心にしたヨーロッパの先生方が、 大挙して来日されたことがありました。 日本の大学の先生方と、今後の教育のあり方をめぐって、 討論会を行うためです。(略) 日本の大学教授による講演があったのち、 総合討論会が開かれたのですが、その中で、 非常に興味深いやりとりがありました。 発端は、東京大学のある若い先生が、 以下のように問いかけたことにあります。 「これから日本の若者は、 地球を舞台に活躍しなければならない。 その際にもっとも大事なのは英語である。だから、 若者の教育のなかでも、英語教育はきわめて重要なはず。 ところが文部科学省は頭が固いから、いまだに英語は 中学校以降しか教えない。もっと早く、 小学校から教えるべきではないか…」 すると、ドイツの工科大学の学長先生が立ち上がり、 開口一番、こう言い放ったのです。 「あなたはなんとバカなことを言うのですか」 国際会議場で、こんな辛辣な言葉を聞いたのははじめてです。 しかし、この学長が言うことのほうが明らかに正しい。 彼は、こう続けました。 「いくら英語が達者になったところで、 中身がなければ意味がない。仮にそんな日本の学者が ドイツに来て堪能な英語で講演しても、ドイツの学界には、 なんの影響も与えないだろう。英語に自信がないのなら、 通訳の方に同行してもらえばいいだけの話。 それで意思は十分伝わるはずだ」 |