■2020年01月07日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
数年前、ドイツの大学を中心にしたヨーロッパの先生方が、 大挙して来日されたことがありました。 日本の大学の先生方と、今後の教育のあり方をめぐって、 討論会を行うためです。(略) 日本の大学教授による講演があったのち、 総合討論会が開かれたのですが、その中で、 非常に興味深いやりとりがありました。 発端は、東京大学のある若い先生が、 以下のように問いかけたことにあります。 「これから日本の若者は、 地球を舞台に活躍しなければならない。 その際にもっとも大事なのは英語である。だから、 若者の教育のなかでも、英語教育はきわめて重要なはず。 ところが文部科学省は頭が固いから、いまだに英語は 中学校以降しか教えない。もっと早く、 小学校から教えるべきではないか…」 すると、ドイツの工科大学の学長先生が立ち上がり、 開口一番、こう言い放ったのです。 「あなたはなんとバカなことを言うのですか」 国際会議場で、こんな辛辣な言葉を聞いたのははじめてです。 しかし、この学長が言うことのほうが明らかに正しい。 彼は、こう続けました。 「いくら英語が達者になったところで、 中身がなければ意味がない。仮にそんな日本の学者が ドイツに来て堪能な英語で講演しても、ドイツの学界には、 なんの影響も与えないだろう。英語に自信がないのなら、 通訳の方に同行してもらえばいいだけの話。 それで意思は十分伝わるはずだ」
まゆの感想
ドイツの工科大学の学長先生は、はっきりと、
「英語ができても、中身がなければ無意味」 だと、言ったのだそうです。 また、西澤さんはこう言います。 「まったく同じ内容を話していても、 それだけが情報のすべての人、つまりセリフの丸暗記に近い人と、 膨大な知識や深い見識のなかから必要な一部だけを切り取って 話す人とでは、明らかにインパクトが違います。 前者の話はたんなる情報にすぎませんが、 後者の場合は聞いているだけでイメージがふくらむものです。 やや大げさにいえば、これが人間の幅、 ないしは深みであり、そういう人間が集まることではじめて、 真の意味では分かが生まれるのではないでしょうか。 だからこそ、私たちには平素から勉強すること、 考えることが必要なのです。 人間が生きてゆくときの基準がまるで違ってきます」 そうですよね~ 大事ななのは、中身、ですよね~ 英語だけではなく、どんなに流暢にいい話をしたとしても、 うわっつらだけで、中身がなければ何も伝わりませんよね。 中身、ですね、大事なのは! 肝に銘じねば。 |
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