■2016年10月25日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
画家たちは、1枚の作品をインスピレーションだけで 仕上げるわけではない。 名画が生まれるには反復の努力も必要なのである。 例えば、強烈な色彩、激しいタッチで田舎の風景や人物を 描き出すフィンセント・ファン・ゴッホ。 彼の作品は、ほとばしるような感情を感じさせるが、 いつでも簡単にこのような作品を生み出していたわけではない。 彼は、題材のフィーリングをつかんだら、 いつも少なくとも3枚は描いた。3枚どころか何枚描いても 感情のこもった作品ができないこともあるが、最後になって これまでとは全然違う、いい作品が生まれることもある、 と彼はいっている。 また、アメリカ画壇で活躍した国吉康雄氏も、 何度も作品を描き直した。彼は、 「たやすく得られたものは信用できない」 と、最初に描いたものが、これしかない、と思えるできばえで あっても、わざと壊し、何度も何度も描き直した。 この作業の過程で、キャンバスに描かれた対象が凝縮され、 単純化されていき、ついに彼は、 「現実以上のなにものか」を手に入れたことを知るのだという。
まゆの感想
画家や作家は、何度も何度も、
「描き直し」「推敲する」などをし直して作品作りを している方が多いといわれています。 ゴッホもそうだったようです。 ゴッホの絵は、生前は全く評価もされず、売れない画家として、 失意のまま37歳で亡くなりましたが、活動期である10年間に 油絵、水彩画、デッサン、イラストなどを含めると2100枚以上の 作品を描いたといわれています。 おそらくその中に、何度も何度か描き直した絵があるでしょう。 東京都美術館で、「ゴッホとゴーギャン展」が、 12月18日まで開催されているので、行くと決めていますが、 このようなことを知ると、より興味深く見れそうです。 また、世界中で話題となった(問題作とされた) 「チャタレイ夫人の恋人」を書き上げたバーバード・ローレンスは、 とくに何度も書き直す人で有名で、3回書き直しをしたそうです。 しかも、一部の修正とかではなく、すべてを一から書き直して、 時間とエネルギーをつぎ込んだ作品だそうです。 こちらもこう知ると、また読んでみようかなと思えてきました(笑) しかし…やはり…ただただ…すごいですね~ |
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