■「今日のことば」カレンダー 2023年11月■
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2023-11-30 |
昇空館という空手道場を主宰しているのだが、 「腰を落とせ!」と怒鳴りつけると、 小学生たちはイヤな顔をする。 「声をだせ!」とハッパをかけると、 その時だけは声を出すが、 すぐに小さくなっていく。 そこで私は、 「腰を落とせるかな?」 と、疑問形に言い換えてみた。 するとどうだ。 「落とせる!」 元気な声が返ってきたのである。 「よし!じゃ、やってみよう、突き50本」 子供たちは腰を落とし、号令に合わせて 元気一杯突きを始めたという次第。 「飛び込み100件!」 と社員のケツを叩きたいのであれば、 「キミたちなら、飛び込みは 何件できるだろうか?」 と疑問形にして言い換え、部下の口から 答えを出させれば士気はあがる。 「契約が取れるまで帰ってくるな!」 とプレッシャーをかけたいのであれば、 「契約が取れるまで粘れるだろうか?」 と疑問形に言い換え、これまた、 返事を口にさせればいいのだ。 人間は大人も子供もプライドがあるため、 「やれ」と命じられれば反発するが、 「できるか?」と問われて「できない」と、 返事するのは屈辱的な気持ちになる。 だから、前向きの返事が返ってくる というわけだ。 |
2023-11-28 |
「ほめる」は「叱る」と対比的に 語られがちだけど、むしろ 「ほめること(認めること)」と 「期待をかけること」の区別が大事。 人を動かす言葉を持っている人は、 期待があってもその期待については自制して 語らずにおける人であり、一方で 肯定的に認める言葉については積極的に 送り続けられる人なのだと思った次第。 肯定的に認めるとは、 その人の「今」を評価すること。 期待をかけるとは、その人の「今」の、 「その先」を評価すること。 期待されてがんばる人もいるが、 期待されるとその期待につぶされる人もいる。 期待とは「今」のままでは不十分だと、 「今」を否定することでもある。 相手を肯定的に認めることは、 多くの人はできるのだ。 けれど、肯定的に認めていることを、 てらいなく、力強く、言葉にして相手に 実際に届けられる人は、そう多くのはない。 それができる人が 「人を動かす言葉を持った人」 なのだと思う。 |
2023-11-26 |
安田浩一氏は、こう語った。 「労働者とは「面倒なもの」です。 その「面倒」な労働者を 抱えておける企業が、良い企業です」 そう、労働者は、 外国人労働者に限らず「面倒」なのだ。(略) その「面倒」な労働者を抱えておける企業が 良い企業であるというのが、安田氏が 学生たちに伝えたかったことだろう。 さて、学生たちは それをどう受け止めただろうか。 「面倒」な人いっしょにやっていくのは 負担だと思っただろうか。 しかしそう思って「面倒」な人を 排除したいと思うなら、 その自分は「面倒」な人として 生きていくことができない。 そして自分が 「面倒」な人間になったとたんに 社会から排除されてしまうと感じるだろう。 自分で自分を排除してしまうことにも なりかねない。だから、これは、 「面倒」な誰かとどうつき合うか、 という問題なのではない。 「面倒」な私や 「面倒」な私たちが、 どうやってともに生きていくか、 という問題なのだ。 |
2023-11-22 |
ブラック企業の大半は、 商品やサービスがコモディティ化しています。 そのせいで、高度な知識や技術を要しませんから 新人と上司にそれほど差がありません。 マニュアル通りにやれば誰でもできる仕事では、 成長を感じるのは最初のうちだけで、 たちまち単純作業になってしまいます。 業務の一部しか担当できない場合が多いので、 会社や店を経営できるだけの 総合的なスキルも向上しません(略) コモディティ化した職場は 総合的なスキルが身につかない分、 転職にも不利です。 似たような仕事をやるには、 似たような会社に入るしかない。 ファーストフードならファーストフード、 ファッションならファッションといった 転職では、同じ事のくり返しです。 マニュアルに依存する会社では、 社員もコモディティ化せざるを得ません。 社員に求められるのは個性ではなく、 均等な能力です。 ファーストフード店が供給する商品や サービスと同様、どの店にいっても おなじ人間が必要なのです。 誰がやっても同じ仕事ならば、 その人でなければならない理由はない。 代わりになる社員はいくらでもいる。 ブラック企業はそんな発想で、 社員を簡単にリストラしたり、 退職に追い込んだりします。 |
2023-11-20 |
経営者の仕事は問題解決。 「社員の声(意識)を聞いても、 「不平、愚痴」が集まるばかりだ」 という経営者もいると思います。 経験的にいうと、その「不平、愚痴」の 1/3は傾聴するに値せず、 次の1/3は理解、共感できるもの、 残りの1/3は、すぐに解決すべき 深刻な問題を指摘しています。 経営者の仕事は問題解決なのですから、 これを放置してはなりません。 放置したら、社員は経営者の信頼も 将来への夢や希望もなくしてしまい、 モチベーションが下がります。 会社の経営が思わしくないときでも、 一緒になって苦労に耐えてくれるのは、 この信頼と夢や希望があるからです。 |
2023-11-17 |
良い会社づくり 7つのキーワード。 1.社員の幸せが大切にされている 2.経営理念が実践されている 3.協力企業やお客さまを大切にしている 4.理念採用をし、 人材育成に力をいれている 5.話し合う風土がある 6.社内に一体感がある 7.納得性の高い人事評価がなされている |
2023-11-14 |
「君はどうしてそれをしているんですか?」 そう聞かれた時に、 「やらなくちゃいけないから」 と答えるのではなく、 「やりたいから」 と答えましょう。 それが 自分の人生を生きることだと 僕は思います。 (音楽家/谷村新司) |
2023-11-09 |
夢というのは、 大きい小さいではありません。 たくさんの夢を持つことがいい ということでもない。 どんなに小さな夢でもいい。 たった一つだけのものでもいい。 大切なことは、それを深く掘り下げて いくことだと私は思います。 そして、自分が抱いた夢に 時間をかけてやること。 安易に短い時間で叶う夢などありません。 努力の結果などすぐにでることは絶対にない。 何年も何十年もかけて、 自分が抱いた夢とつきあっていくこと。 それが自分自身の人生を 自分の足で生きるということなのです。 夢の間口を狭めることです。 人生の間口をむやみに広げ過ぎないことです。 (枡野俊明/曹洞宗、徳雄山健功寺住職) |
2023-11-06 |
人工AI知能のディープラーニング※は、 カテゴライズの学習に他なりません。 AIは初めて直面する問題は、 学習データが少ないのでカテゴライズできず、 動きがとれません。 少ないデータでも動ける人、 モヤモヤしたままでも行動を起こせる人は、 頭が柔らかいということで AI時代には相対的な評価が高まるでしょう。 自分がカテゴライズ傾向が強いか弱いかは 次の問題で判別できます。 オレンジ13個を3人で分けるとき、 あなたならどうしますか? ※追記(「ことば探し」調べ) <ディープラーニングとは> 簡単にいうと、機械学習の一種で、 データ背景にあるルール、パターンを 積み重ねて分析し学習していく方法 |
2023-11-04 |
AI時代の職場で、AIが普及しても 成功し続けられる人というのは どんな人でしょうか。 マニュアル通りに働く人ではない、と いうことだけは間違いなく言えそうです。 マニュアルに書いてある動きしかできないのなら プログラム通りに動くロボットと同じです。 マニュアルに書かれていない部分、 いわゆる行間を読める、背景と意図を読み解き ケースバイケースで対応できる人が、 AI時代の職場では重宝されるでしょう。 ただし、行間が読めれば一生安泰だ、 と思うのは間違いです。 どんな職業を選んでも、それが属する業界ごと すっかりなくなることがあるからです。(略) また、AI時代になっても役立つための「条件」を 自分を満たしているから安心だと 思ってしまうのも間違いです。 条件や属性ではなく、その職業の「本質」は 何かを探す意識「本質思考」を持つべきです。 今やっている仕事の本質を理解できている人で あれば、職業としてその仕事が消滅しても、 別の職業でそれを応用できます。 |