■2022年06月04日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
「カッコよさは、破滅につながる」 (三浦綾子/作家) 三浦綾子記念文学館を訪れたとき、 この言葉と出会い、 勇気づけられたことがあります。 いままで長年、不格好な姿で掃除をしてきた 私には福音の言葉に思えました。 以来、この言葉の視点で周囲を 眺めてきて感じたことがあります。 確かに、カッコよく振る舞っていることは、 他人から見たら、ことごとく危なっかしい ことばかりだなということです。 カッコよさには、 常にうさん臭さがつきもの。 分不相応のことが多いだけに、 不信感や嫌悪感さえ感じます。 たとえば、ある経営者が、急速に 高収益会社を築き上げたとします。 実態は滅茶苦茶でも、周囲が注目します。 カッコよく思った人の中には、 マネをしようとする人が出てきます。 この人たちがまた、世の中を悪くします。 その点私の人生は、 悪戦苦闘の毎日でした。 1日として格好よく生きた日は なかったように思います。 格好悪い人生ではありましたが、 「人の苦しみをわが苦しみ」と 受け止められる自分になれたことは 幸いでした。
まゆの感想
「カッコよさ」を追求することは、
成功するための原動力になり、 やる気や気合いが入ることもありますが、 見栄えばかりの、外側ばかりの、 「カッコよさ」を追求すると、人も企業も 中身がないものになり、分不相応になり、 いつしか無理をするようになり、 破滅につながりがちだと思います。 一瞬だけの「カッコよさ」は、 つくり出すことができると思いますが、 人間としての、生き方としての 「カッコよさ」は、時間をかけて、 自分なりにつくりあげていくもの、 そして、それがにじみでてくるもの、 という気がします。 また、企業も継続するには、 カッコよさより地道さが必要だと思えます。 これからの生き方は、 背伸びした「カッコよさ」より、 自然で、地に着いた生き方をしていこうと 思ったしだいです。 |
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