■2020年11月17日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
マシという考え方は、 基本的にゆっくりしています。 たとえば 「いくらかマシ」という言い方です。 風邪を引いた人が今日の様子を訊かれて 「昨日よりいくらかマシかな」 と答えます。 そう答えることで 「少しは良くなっている」 と自分に言い聞かせたり、 「明日は治るだろう」 と元気づける効果があります。 ゆっくりしたペースでも、いい方向に 進んでいるのだから喜んでいいのです。 マシを拒めばどうなるでしょうか? 「まだ治ってない!」 で終わらせてしまえば、 イライラするだけです。 せっかくいい方向に進んでいるのに、 その芽を自分でつぶしてしまうことに なります。
まゆの感想
具体的にこんなことがあるそうです。
「マシでは満足できないのは、 いまだけをみているせいもあります。 「いまがすべて」と考えると、 いま50%なら全然、ダメなのです。 でも、以前よりマシと考えれば、 半分できるようになったということです。 「いまがすべて」と考えている限り、 70%になっても90%になっても 「まだダメ」で終わってしまいます。 たとえば、 「手抜きするぐらいならやらないほうがマシだ」 「こんな実績ならゼロのほうがマシだ」 と、オール・オア・ナッシングの考え方は 極端だと思います。 わたしたち精神科医にとっても、 少しずつ良くなっているのに それを認めようとしない患者さんの 扱いがいちばん難しいのです」 少しでも、ゆっくりでも、 マシになったことは、 「わーい!、少しマシになった~」 と素直に受け入れ、それを、 自分の中で感じてもいいと思います。 少しでもマシになれば、いいことですし、 気持ちも楽になりますから。 少しのマシではがまんできない方も おられると思いますが、 完璧な状態にならないと認めない、 よくなっと思わないとマシを拒否していると、 イライラや辛い状態が長く続くように思います。 |
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