■2019年12月13日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
将棋の羽生善治は、小学生のころから 天才といわれ、若くして七冠すべてを独占するなど、 「不出世の棋士」の呼び声が高い。 「決断力」など、ベストセラーとなった著者も多く、 ビジネスパーソンのあいだでよく読まれている。 20代のころ、羽生は才能について、 ひらめきや直感の力としてとらえていたようだ。 そのように発言していた。 しかし30代になって、変わってきた。 「私は、才能は一種のひらめきだと思っていた。 しかし今は、10年とか20年、30年を同じ姿勢で、 同じ情熱を傾けられることだが才能だと思っている」 厳しい勝負が続くプロの世界では、 力の差などほんの紙一重なのだろう。 だから上位の選手たちの勝ち負けは拮抗し、 3連勝した後に4連敗することもある。 またこれだけ長く一線にいると、マンネリに陥ったり、 気持ちが乗らなかったりすることがあったしても 不思議ではないように思える。 「同じ姿勢で、同じ情熱を傾ける」 ことの難しさを誰より知っているに違いない。 それを持続させることこそが人の才能なのだと いわれるとなるほどそうなのかと納得させられる。 また特別な才能がない人間でも、勇気づけられる。
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