■2019年12月03日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
私が好きな映画の1つに「ヤング@ハート」と いうドキュメンタリー映画があります。 アメリカ、マサチューセッツ州の小さな町の コーラスグループの話で、メンバーの平均年齢が 80歳のおじいちゃん、おばあちゃんたちが主人公です。 元プロもいれば、初めてステージに立つ人もいる。 共通しているのはみんな音楽が大好きなこと。 その人たちが、練習を重ねて、それのノリのいい ロックンロールをコンサートで披露しているのです。 人気があって、アメリカ国内だけではなく、 海外にまで呼ばれて公演に行くほどです。 しかし高齢者ばかりですから、旅の途中で体調を崩し、 亡くなってしまう人もいます。 それが少しも暗くない。逝ってしまった仲間たちも、 空から見守ってくれているはずだと、落ち込まず、 明るくステージに立って、満面の笑みで歌うのです。 インタビューのなかで語るメンバーの女性の言葉が 胸に染みこんできます。 「私が逝っても、歌を続けてほしい。 七色の虹に腰かけて、あなた立ちを見守っているから」 七色の虹から見守っているとは、 なんと小粋なフレーズでしょう。 最後まで明るく、自分を生きる。 自立した人生の最終章を送る。 自分が精いっぱいやっていることが、人を喜ばせたり、 人の役に立ったりすることで、生きる喜びが二重、 三重になっている好例だと思います。 まさに命が輝いているという感じの映画です。
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