■2019年08月29日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
近年、医療技術の進歩により、 脳の成長過程が追跡できるようになった。 生きているあいだに、自分の顔を鏡で見るように、 自分の脳の成長段階を何度も確認することができる。 脳をMRIで診ると、「脳番地」によって 成長の度合いが違うことがはっきりわかる。 たとえば、偏差値の高い人は、 思考系や記憶系の脳番地が非常に発達している。 知識欲が旺盛で、自分の知識に自信がある。 いっぽうで、感情系の脳番地が未発達なことが多い。 それぞれの脳番地の発達度合いは人によって異なり、 それが個人の能力の差となって表れているのだ。 ただ、これまでの研究から、 20歳そこそこの人間の脳では総合力に 大きな差がないことがわかっている。 にもかかわらず、人によって能力に違いがあるのは、 ある脳番地だけを発達させ、ほかの脳番地を 鍛えてこなかったからだ。 そして、このことが、高学歴、高偏差値の人が 周囲の人とのコミュニケーションに 齟齬(そご)をきたす大きな要因となっている。
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