■2018年12月28日の「今日のことば」■
前日のことばを見る 次のことばを見る
「今日のことば」
医者に治せる病気は限られています。 原因のわからない病気、原因がわかっても 直せない病気はとても多い。 それでも医者なら、なにか言わなければなりません。 苦しまぎれに出る言葉が、 「ストレスのせいかもしれません」 「要は気持ちの持ちよう」なのです。 つまり、医者もわからないから、ほとんど無意識のうちに 証明不可能な世界に持ち込んでしまうわけです。 ちなみに、整形外科でよく使うのは「歳ですね」の一言。 実際のところ、腰の痛みを治すのは難しく、歳をとったのだから 仕方ないじゃない、ということになります。 いわば「とどめの一言」で、そう言われれば何も言えません。 しかし、言われた側には、どうしようもない気持ちが残ります。 見捨てられた感覚であるとか、持って行き場のない怒り… 心療内科医として話を聞くのは、そのような内容です。 だれかがそれを受け止めるような仕組みが必要なのだと思います。
|
|