■2018年12月14日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
仏教の話にこんな話があります。 出家者が道を歩いていると、道ばたの木の上から声がします。 「おい、そこへ行く坊さんよ」 見ると、100歳をゆうに越えると思われる仙人らしき人物が 木の枝に腰かけて見下ろしています。 「何かご用でございますか?」 「そうだ、見ればお前は出家のようだが」 「さようでございますが」 「ならば聞きたいことがある。いったい釈迦が開いた仏教と いうのは、どういう教えだ?一言で言ってみろ」 「はい、お釈迦さまの教えは、一言で申し上げますと、 〝善いことをせよ、悪いことはするな〟という教えでございます。 仙人はフンと鼻で笑うと、馬鹿にしたようにいいました。 「なにぃ?善いことをせよ、悪いことはするなだと? バカバカしい。そんなことは釈迦が言わずとも、 3歳の子どもでも知っておるではないか」 「そうでございます。3歳の童(わらべ)でも知っておりますが、 80歳の翁(おきな)でも、それを実行するのは むずかしゅうございます」 こう言われた仙人は、すぐさま木から下りて、 その出家の弟子になったということです。
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