■2018年11月19日の「今日のことば」■
前日のことばを見る 次のことばを見る
「今日のことば」
「ある店でクレームをつけた客が、店員の態度が悪いと 言ってキレた。騒ぎを聞きつけて揉めているところに 駆けつけた店長が客に丁寧に謝って、店員にきつく注意した。 それに納得できない店員は逆ギレして店長に怒鳴りだし、 クレームをつけた客が仲裁していた」 といった文章を口頭で伝えていく。 するといつの間にか、 「ある店で店員の態度が悪いといって注意した店長に 逆ギレした店員がいて、たまたまそこに居合わせた客が 間に入って仲裁した」 という話になったり、 「ある店で店員の態度が悪くて客が怒り出した。そこに 店長が仲裁に入ったが、客の言い分があまりひどいため、 ついに店長が逆ギレして、店員が店長をなだめていた」 という話になったりする。 同じ話を聞いても、こんな具合に 人によって聞いたつもりの話がまったく違ってくる。 これほどに私たちの記憶というのは揺らぎやすく、 当てにならないのである。 さらに言えば、人づてに耳に入った話というのは、 かなり変容していると思っていた方がよい。
|
|