■2017年05月22日の「今日のことば」■
前日のことばを見る 次のことばを見る
「今日のことば」
あるとき、一人の学生が「卒論の作成が手につかない」 と相談にやってきたことがあります。 彼女は、「不安でたまらない」と訴えるのです。 心の中では 「卒論を書けたとしても、不合格の点がつくかもしれない」 という気持ちが渦巻いているというのです。 しかし、卒論をまだ出してもいないのに、 そのあとのことまで先回りして考えてしまうのは、 おかしな話です。 私は、こうアドバイスをしました。 「卒論は、提出しなければ、点もつきません。 こう口にだして言ってみたらどうでしょう。 『提出して、不合格になったら、それはそのとき考える。 出さなかったときと同じ結果でしかない』」 彼女は何度もこの言葉を繰り返しました。 そして無事に卒業し、今は 社会人として充実した日々を送っています。 心の中の声を言葉にして、それをプラスの文章に 変えてみるだけで、気持ちはふっと楽になるものです。
まゆの感想
シスターの鈴木さんは、また、こう言っています。
「不安は、「対象がわからない」「結果がわからない」など、 不確実である状態でわき起こってくることが多い感情です。 たとえば、病気の疑いがあり、検査をして、その結果が 2週間後に出るというとき。 「蛇の生殺しのようで、生きた心地がしない」 などという話をよく耳にします。 このように、「結果がわからない状態」 「返事を待たされている状態」など不確実な状態は、 人間の心をむしばんでいきます。 結果や返事がくるまで対処のしようがないからです。 しかし、人間とは不思議なものです。 どんなに困難な状況になっても、不確実な状態ではなく、 結果や返事がハッキリすると、それに対処することが できるようになっています」 鈴木さんは、不安なとき、 「私は今、~で不安になっている」 と声に出してみると、なんだか不安だという思いから抜け出せ、 何が不安なのかハッキリし、それに対する解決策も みつけやすくなるので、まずは声に出してみるといい言います。 不安なときはありますよね。 不安に押しつぶされそうなときも… そんなとき私も、何が不安なのか声に出したり、 具体的に紙に書いて不安を見える化します。 ただ不安不安でいるより心が落ち着き、解決策や対処方法も 見つかり、立ち向かう力がわいてくるように思います。 |
|