■2016年10月13日の「今日のことば」■
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![]() 子どもの自主性を育てるには? 子どもが発達するということは、 できなかったことができるようになること、 というふうに普通は考えますが、 それは「タテの発達」のイメージです。 タテの発達とは、より難しいものにチャレンジして、 それができるようになっていくことです。 ところが、子どもの発達というものは、 「タテの発達」だけで進むわけではありません。 たとえば、足腰が丈夫になって、だんだん走れるようになる一歳頃。 子どもは、階段をゆっくり一段一段下りて、最後に、 ぴょーんと両足をそろえて飛び降りることをしたりします。 上手にできた。 そうすると、一段飛びしたから次は二段飛び、とはいかないで、 同じ一段飛びを、何度も何度も繰り返してやるのです。 それもいろいろな階段でやる。 いちど一段飛びがうまくできるようになると、 その身についた能力を使って、自分の生活をできるだけたくさん 楽しもうとするわけです。 何かひとつできるようになったら、 それを使って生活の幅を広げようとするんですね。 この自分のできる能力を使って、 自分の世界を広げていくということ、 子どもはほっておいてもやりたがります。 これが「ヨコの発達」といわれるものです。 いろいろなところでチャレンジしてみて、 生活がヨコへどんどん広がっていき、やがて「できた」と思うと、 飽きてしまい「もういいの」となる。 飽きてしまうと、そのときはじめて、 もっと難しいものにチャレンジしたくなる。 自然にタテの発達が始まります。 ブランコに乗れるようになって、さんざんこぐことをしたら、 やっと今度は立ち乗りにチャレンジしていくわけですね。 大人がなにもいわなくても、いつのまにか ひとりで挑戦していくのです。
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「親としては、もう一段飛べているのだから、次は二段飛んでみれば いいのに、などとじりじりするところですが、 そこはあせらずに待ちましょう。 この、ヨコの発達をしているとき、子どもはとても熱中しています。 そんな様子が見えたら、そっと見守ってあげてください。 今持っている能力を無理に伸ばそうとして、親が子に 「これやりなさい、あれやりなさい、がんばれ、がんばれ」 と言って、先にレールを敷いてしまうことは、よくありません。 なぜかというと、レールが親が敷いてしまうことで、子どもの 「自分が自分の人生の主人公である」という主人公感覚が 育たなくなるからです。 お母さんに言われたからがんばるのではなく、やりたいこと、 チャレンジすることは自分で決める、選ぶのです。 できたかどうかも自分で実感するんだ、というふうに。 ヨコの発達を気のすむまで進め、自分で決めてタテの発達へと チャレンジすることで、子どもの自主性は育っていくのです。 先にレールを敷かないことも同時に結果を評価しないことも大事。 たとえ失敗しても、「くやしいね」と共感して言ってあげれば いいでしょう」 タテの発達、ヨコの発達があるのですね~ そしてこれは、大人になってもあるし、 大人にも、当てはまることだぁと思ったしだいです。 |
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