■2016年05月20日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
始める前のなんとも言えない億劫な疲労感の原因は、 心理学的には2つばかりあると思います。 ひとつは、 ちゃんとしなければならないプレッシャー、圧迫感です。 特に質の高い内容を求められる重要な仕事ほど、 手をつけるのが遅くなります。 「ちゃんと仕上げないと、部長にまた怒られる」 「プレゼンが成功すれば、自分の評価が上がるはず」 意気込みすぎると、やり始める前からあれこれ頭の中で考えたり、 失敗や不合格を想像したりと、行動を起こす前にどっぷりと 疲れてしまいます。 もうひとつは、 「セルフ・ハンディキャッピング」という、 心理学の概念で説明できるものがあります。 テストの前に掃除をしたり、ネットやゲームをしたりしてしまう。 あるいは逆に、明らかにできもしない無理な量の仕事を 作り笑顔で引き受けてしまう。 このように、たとえ失敗したときでも言い訳ができるように しておく行動を、セルフ・ハンディキャッピングと呼びます。 試験や仕事など、勝負や勝敗が確実ではないものに対して、 生じやすい心理現象です。 失敗したときには、「ゲームをしちゃったから」 「断る力がなかったから」などと言い訳をして、自分に対する 評価や評判が落ちることをより小さくすることができます。 逆に成功したときには、「ネットをしても楽勝だった」など、 ハンディキャップを乗り越えた自分への評価を 上げることができます。 できなければ言い訳、できたらドヤ顔、どちらに転んでも、 自分にとっては都合のいいスタンスです。
まゆの感想
最初のひとつのちゃんとしなければならないプレッシャーのときは、
まずは、 「とにかくどんな小さなことでも手をつける、 やり始めるしか、方法がない」そうです。 むしろやり始めは、ほんの少しの手順でできる作業の方が、 疲労感を軽くするにはいいそうです。 そして、何かをやり始めるときや仕事の億劫感や疲労感は、 すでにやり始める前にすでに8割ぐらいあると思った方がよく、 だから気楽に始めた方がいいそうです。 さて、あとのセルフ・ハンディキャッピングですが、 とくに、締切りを守れない、準備不足のままプレゼンをしたなどで 失敗をしたことが何度がある人は、セルフ・ハンディキャッピングを してしまう傾向があるそうです。 そして、これは、自分が傷つくのから自分を守る 「自己防衛的行動」であることを自覚することが大事だとか。 なんにせよ、何かを始める前に人は、 億劫感、疲労感を持ちやすいし、そこから逃げたい気持ち、 失敗から自分を守りたい気持ちもあるのだとわかりました。 多くの人が、こんな自分の気持ちと戦いながら始めているのですね… |
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