■2016年05月18日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
闇夜を嘆くことはない。 人生はいつも光に照らされている、というわけではありません。 光が陰った道を歩かなければならないときもあれば、 あたり一帯が闇に包まれることもある。 闇で視界が閉ざされたら、 恐怖に襲われるし不安にもさいなまれるでしょう。 足がすくんで歩けなくなるかもしれません。 しかし、人生の歩みをとめるわけにはいきません。 「何をやってもうまくいかない、人生、挫折ばっかりだ。 もう投げ出したい」 闇夜は、ひとをそんな心境に陥れます。 やめられるものなら、いっそやめてしまいたい瞬間もあるのが人生。 生きていく何の縁(よすが)もない、と思えば闇は深まる一方です。 闇夜を照らす「何か」を見いださねばなりません。 江戸時代の儒学者で、佐久間象山、渡辺崋山らを育てた 佐藤一斎は、その著「言志四録(げんじしろく)の中で こう言っています。 「一燈をさげて闇夜を行く。 闇夜を憂う(うるう)ことなかれ。ただ一燈を頼め」 提灯(ちょうちん)ひとつさげ、ただそれに頼っていればいいのだ。 闇夜を恐れたり、嘆いたりすることはない。 さげるべき提灯があれば、闇が深くとも、 安心して生きていける、ということでしょう。 一灯があれば、それでいい。
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