■2014年10月29日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
そもそも20代前半の頃の僕は典型的な「活字音痴」だった。
何かを読むとしても、「少年ジャンプ」や「ヤングマガジン」。 小説もほとんど読まなかった。 そんな僕が活字を意識するようになったのは、20代後半からだ。 ちょうど、2006年のワールドカップが終わったあたりに、 代表でも、若い選手が増え、自然と先輩たちの数が 少なくなっていった時期だ。 その時思い知ったのが、自分の教養のなさだった。 何かを伝えようとしても、言葉がでてこない。 このままでは、人の上には立てない…… そんな危機意識から、言葉を意識し始めた。 折しも当時、新しく代表監督に就任したのが、 あのイビチャ・オシムさんだった。 サッカーに限らず幅広い知識を持っていて、いろいろな例えを 持ち出しながら選手にもメディアにも語りかけていた。 あのとき感じたことは、オシムさんの言葉によって、 メディアの人たちも、「言葉」に敏感になり、 サッカーを伝える際のバリエーションが 増えたのではないか、ということだ。 僕自身も、サッカー以外のいろいろなことを 知っておくことが需要だと、痛感した。
まゆの感想
こう痛感してから、中澤選手は、本屋に行くようになり、
本を購入し、本を読み、言葉を見つけはじめ、 言葉に対するコンプレックスを除いていったそうです。 いろいろな言葉と接するようになると、 「あ、なるほどな、自分のやってきた生き方と同じだ」 「今の自分と同じところ、違うところ両方あるな」 「これから自分が生きていくうえで、こういう考え方のもとで やっていけば、また目標が達成ができるかもしれない」 と、自分の過去、現在そして未来が一本の線になってつながっていき、 自分が成長していることが実感でき、視野もどんどん広がって いったそうです。 自分の思いや考えにピッタリとくる言葉がみつかると、 そうそうこれだ、と言葉が腑に落ち嬉しくなり、 なぜかわからないけど、お腹の底から力が湧いてくる、 というようなことがあります。 また、そうか、こう表現すれば伝わるのか、 この言葉を使えば伝わるのか、と自分の表現の仕方にも幅ができ、 説得力も話す内容も違ってきます。 すると、伝えやすくなるし、伝わることが多くなり、 世界や視野が広がり、生きやすくなると思います。 もし今、悶々として、苦しみや辛いことが多いなら、 自分にあった言葉を見つけることをおすすめします。 言葉がきっと力になってくれるはずです。 |
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