■2013年05月31日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
最初に創られた人間の女性はパンドラと名付けられました。
パンドラはゼウスによって天上で創られ、彼女を完璧なものと するために、すべての神々がそれぞれ何かを贈りました。 たとえばアフロディテは美を、ヘルメスは説得力を、 アポロンは音楽を。このようにさまざまなものを授けられて パンドラは地上に送られ、妻としてエピメテウスに与えられました。 エピメテウスは喜んでパンドラを受け取りましたが、 彼の兄は、ゼウスからの贈り物には注意するよう注意しました。 エピメテウスの家には一つの箱があり、 この中には、さまざまな災いが閉じこめてありました。 パンドラはその箱に何が入っているのか知りたくてたまらなくなり、 ついにある日フタをとってその中をのぞきました。 するとたちまち、通風やリューマチ、腹痛といった体の苦しみや、 妬み、恨み、復讐心といった心の不幸など、たくさんの災いが 逃げだし、広く遠く世界中に散らばってしまいました。 パンドラはあわててフタを閉めましたが、 箱の中のものはもうすっかり逃げた後でした。 ところが、箱の底にただ一つだけ残っているものがありました。 それが希望だったのです。 だから、今日、どのような災いが世の中に広まっていようとも、 希望が私たちのもとから完全に去ってしまうことはないのです。 そして希望を持っている限り、どんな不幸も私たちを完全に 打ちのめすことはできないのです。
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