■2013年05月31日の「今日のことば」■
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最初に創られた人間の女性はパンドラと名付けられました。
パンドラはゼウスによって天上で創られ、彼女を完璧なものと するために、すべての神々がそれぞれ何かを贈りました。 たとえばアフロディテは美を、ヘルメスは説得力を、 アポロンは音楽を。このようにさまざまなものを授けられて パンドラは地上に送られ、妻としてエピメテウスに与えられました。 エピメテウスは喜んでパンドラを受け取りましたが、 彼の兄は、ゼウスからの贈り物には注意するよう注意しました。 エピメテウスの家には一つの箱があり、 この中には、さまざまな災いが閉じこめてありました。 パンドラはその箱に何が入っているのか知りたくてたまらなくなり、 ついにある日フタをとってその中をのぞきました。 するとたちまち、通風やリューマチ、腹痛といった体の苦しみや、 妬み、恨み、復讐心といった心の不幸など、たくさんの災いが 逃げだし、広く遠く世界中に散らばってしまいました。 パンドラはあわててフタを閉めましたが、 箱の中のものはもうすっかり逃げた後でした。 ところが、箱の底にただ一つだけ残っているものがありました。 それが希望だったのです。 だから、今日、どのような災いが世の中に広まっていようとも、 希望が私たちのもとから完全に去ってしまうことはないのです。 そして希望を持っている限り、どんな不幸も私たちを完全に 打ちのめすことはできないのです。
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あまりにも有名なパンドラの箱のお話ですが、
災いが散らばったことは覚えていても、 「希望」が残っていたことは、覚えていませんでした。 「希望」は残っていたのですね。 箱の底の方に、しっかりと残っていたのですね。 先日、南三陸で知り合いになった方から、 嬉しいメールが届きました。 「実家がわかめ業をやっていますが、わかめが獲れるように なりました。ただ、まだ売り物になりません。 もしそんなわかめでよかったら送ります」 この方とは、私が復興の手伝いに行った震災年の11月に出会い、 その後メールをしたり、ちょっとした食料などを送っていたのです。 震災で家を流され、現在仮設住宅に住んでいますが、 実家(も流された)が、震災前に営んでいたわかめ業が できるようになり、そのわかめを送るという連絡だったのです。 わかめが獲れるようなったことが嬉しくて、 ありがたくいただくことにしました。 そのわかめはとても立派で、なぜ売り物にならないのか、 不思議だったので、その事を聞くと、その方は、 「まだ、形が悪いし穴があいていたりするので、 売り物にはならないのです。 でも、希望がみえました。 放射能検査も大丈夫でした。 実家の父も、私も力を取り戻しました。 これからです」 という返信がありました。 これは、とても嬉しい出来事でした。 希望は、普段は、なかなか見えづらいけれど、 あるときにきっと、光り輝いてくるのですね。 そしてその光りが大きくなっていくのですね。 希望は、誰の心の中にも残っていると実感したのでした。 |
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