■2008年12月05日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
ウェストミンスター寺院の地下室には、
次のような碑文が刻まれた英国教会主教の墓がある。 何の束縛もない若かりし頃、想像は果てしなく広がり、 私は世界を変えることを夢見ていた。ところが、 年を重ねて賢くなり、世界は変わらないことに気づいた。 そこで、目指すものをもう少し近いものにして、 自分の国から始めることにした。 だが国も変わらなかった。 老年期に入り、私の願いは悲痛な思いに変わった。 自分の国もだめなら、少なくとも、 最も近くにいる家族を変えることにした。 だが、悲しいことに、これすらままならなかった。 今、私は死の床につている。 なんと、今になって初めてわかったのだ。 変えなければいけないのは、自分自身だったのだと。 自分が変われば、家族も変わっただろう。 そして家族に励まされ支えられながら、 国をよくすることもできたろうし、 やがては世界を変えることすらできたかもしれないのだ。
まゆの感想
英国教会主教が、こう言っているくらいだから、
自分を変えていく、自分を変えるということは、 なかなか困難なのだと思う。 だいたいが、自分が変わる前に、 相手が変わるべき、まわりの方が変わるべき、 職場の方が変わるべき、世の中が変わるべき、 などと思っている。 自分はまちがってなく、正しいので変わらなくていいはずだし、 変わったら、相手に屈して、或いは、正しくないと認めて 変わったことになるので、それでは負けたことになる。 だから、変わる必要など全く考えられない。 ともかく相手が、まわりが変わることが何より先、 まずそれが先、だって、相手やまわりが悪いのだから… それが当然、などと思い込んでしまっている。 こう思い込んでいる人は、切ないが、 相手やまわりとよりよい関係を築き上げていくこと が目的ではなくて、 「自分が変わらないこと」を 目的にしている…ようにみえる。 そして、そう思い込んでいる限り…変わらない。 どんなにまわりが相手が変わってきたとしても。 自分が変わることで、 相手やまわりがよくなるなら変わろう、 自分が楽になるなら変わろう、 別に今の自分が変わったからといって、負けではなく、 自分の芯や自分の個性がなくなるわけでもなく、 むしろ、もっとよくなる… そう思えてこそ、自分が変わっていけるのだと思う。 自分が変わることを、前向きにとらえていきたい。 かたくなにならずに…変わることを楽しみながら。 《お知らせ》 この本からの、心に残る話を「ぼちぼち日記」に書いています。 とてもいい話なので、読んでみてくださいね。 ◆「ニューヨークに愛を…」 ◆「夫が変わった…どうしたんだろう?」 |
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