■2008年05月10日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
親は成熟した人格ではない。
幼い子どもにとって、親は完璧な存在である。 子どもは親を理想化し、神聖化するからである。 しかし、親とは、実際には多くの未熟さを持った存在である。 子どもと同じように、劣等感で悩まされたり、 嫉妬したり、利己的誘惑に負けたり、 欺瞞的な行動をとったりする。 時には満たされぬ性欲に悩まされる。 子どもは自分に向けられる親の愛や 親同士の愛情関係を無条件に信じている。 しかし、親同士は実際には危うい愛情関係の中で、 生活していることが少なくない。 こうした親の未熟さに起因する出来事が、家庭にさまざまな 葛藤をもたらし、子どもの性格形成に作用する。(略) 親は完成した人格の持ち主ではないので、 こころの基礎を作る親子関係は、 純粋で温かいものばかりではない。
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