■2008年03月28日の「今日のことば」■
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(お菓子作りの先生のことば)
「何でもないことのようですけど、ここに達するまでには ずいぶん試行錯誤して、4年も5年もかかったんですよ。 ただし要領がわかると、スイスイと何でもできるようになって」 この言葉に触れたとき、私は心の中で、大きく頷いたものです。 きっと、1つのコツを生徒に伝授できるようなるためには、 何度も何度もクリームを泡立て、飾り付けをし、 失敗も繰り返してきたはずです。 お菓子の先生に限らず、職人さんのような何らかの 技術を極めた人は、誰でも同様の経験をしているでしょう。 できてしまえば何でもないことのようでも、 極めるためには必ず相応の時間を要するのです。
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専門の学校(料理や仕事がらみ)に行ったりして、
コツやヒント、ポイントなどを教えてもらうと、 そんな簡単なことがポイントなのか、これがコツなのか、 などといささか拍子抜けすることもあるが、 しかし、そう教えるまでになるためには、 失敗や試行錯誤を何度も何度も繰り返してきているはずだ。 そうしてつかんできて、自信を持って教えられるのだ。 それは、学校に限らず、仕事の仕方などでもそうだ。 自分だって、今のやり方を身につけるには、 何度か失敗したり、試行錯誤して、 仕事がうまくいくコツややり方を身につけてきたはずだ。 その裏には、苦しみやその人なりの工夫があったはずだ。 私は、その人がやってきたことや考えや教えを、 簡単に否定してはいけないと思う。 「なんだ、そんなこと」と思うことは簡単だが、 おそらくその裏には、その人なりの努力や試行錯誤や失敗があり、 そう教えるまで、まとまるまで、ことばにだすまでに、 相当の時間がかかっているのだと思うからだ。 今日のことばの本来の意味から少しずれているかもしれないが、 なんとなくこんなふうに感じたのだった。 |
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