■2008年03月17日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
こう言う話を聞いたことがある。
アメリカの街の作られ方と日本の街の作られ方の違いが、 人の心の有り様までも決めているというのである。 アメリカでは、西部へ西部へと人々が開拓していたった時代、 人々は一カ所に集まって街を作った。 街が出来てから、街の治安を守るために保安官が 必要になって、保安官を雇うことにした。 法を守るためには、裁判制度も必要だということになって、 判事や弁護士という職業が成り立った。つまり はじめに人がいて、必要に応じて役所ができていったわけである。 だから、あくまで、民中心の街作りだったのである。 それに比べて、日本は全く逆のコースをたどった。 城下町、門前町、宿場町、といろいろな街の形態はあるが、 そのどれもが、住民は街の形態が整ってから 引き寄せられるようにして集まっていったのである。 最初に街作りに参加したのは、 人民を治める側である、役人たちだったわけだ。 だから、官中心の街になり、 人々は官を「お上」と呼んで、一段上のものにしてしまった。 「お上の言うことにはさからえない」 というわけで、納得のいかないことでも、 「お上」の言うことを聞いていたのである。
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