ことば探し
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■2008年03月17日の「今日のことば」■

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「今日のことば」
こう言う話を聞いたことがある。
アメリカの街の作られ方と日本の街の作られ方の違いが、
人の心の有り様までも決めているというのである。
アメリカでは、西部へ西部へと人々が開拓していたった時代、
人々は一カ所に集まって街を作った。

街が出来てから、街の治安を守るために保安官が
必要になって、保安官を雇うことにした。
法を守るためには、裁判制度も必要だということになって、
判事や弁護士という職業が成り立った。つまり
はじめに人がいて、必要に応じて役所ができていったわけである。
だから、あくまで、民中心の街作りだったのである。

それに比べて、日本は全く逆のコースをたどった。
城下町、門前町、宿場町、といろいろな街の形態はあるが、
そのどれもが、住民は街の形態が整ってから
引き寄せられるようにして集まっていったのである。
最初に街作りに参加したのは、
人民を治める側である、役人たちだったわけだ。

だから、官中心の街になり、
人々は官を「お上」と呼んで、一段上のものにしてしまった。
「お上の言うことにはさからえない」
というわけで、納得のいかないことでも、
「お上」の言うことを聞いていたのである。


出典元 物事、難しく考えることはない
おすすめ度 ★★★★☆  ※おすすめ度について
著者名 井浦 康之

まゆの感想
なるほど、日本人が「お上」や「役人」に弱いのは、
こんな歴史があるのかもしれないな、などと思った。

この本によると、そのため「お上」の命令や言うことに
納得しないまま、無理に或いはいやいや従い、
「まぁいいか」「適当にやっとけ」という気持になり、
いい加減にやることが多く、望むような結果は
出ないのではないか、ということだった。
つまり、納得しなければ、本当の意味での行動には移せないし、
満足の行く結果や効果が出せないのではないかと。

例えば、仕事で、上司から
「□□をしろ」と命令されたとして、だいたい
なぜ、□□をやることが必要なのか、
なぜ、自分がそれをするのか、などということの
説明や、納得できるほどの話し合いがないことが多い。
互いに面倒なことを省いて、納得することを省く。
そして、互いにやることを適当に解釈し、本来の意義から
大きくそれた結果になることも多いのではないか。

人は、納得することが、納得してやることが、
とても大事なんだと思う。
本当に、やることに納得したら、それが仮に
「お上」「役人」「上司」「親」「先生」「同僚」他、
の命令でも言うことでも、多少辛くてもやるのではないか。
少なくても、私はそうだ。
そして、この「納得する」ということが、
とても大切だと思っている。

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