■2007年04月19日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
警視庁が、動機や経緯のよくわからない「突発型」の
凶悪事件を起こした22件、25人の聞き取り調査をした。 すると、サバイバルナイフなどの刃物や凶器を 持ち歩いていたり、収集していた者が11人いた。 とくに刃物を持ち歩いていた7人は、全員が事件を起こしたが、 そのうちの6人までが、友人や家族に犯行をほのめかしたり、 日記などに犯行を示唆をすることばを書いていた。 黒板に「人を殺す」と書いたり、犯行計画を記したメモを もっていた少年もいた。こうした前兆と見られる行動を していたのは、全体では19件におよんだ。 つまり、突発的とみられた凶暴事件22件中19件、 86%は、実は突発型ではなかったのである。 また25人中15人、60%に、いじめ、家庭内暴力、 過度の体罰被害があった。 とくにいじめは13人、52%が経験していた。 不登校、孤立など対人関係の不適合のケースは16人だった。 暴力行為を繰り返していた者もいる。 動物の虐待、自傷行為をおこなった者もいた。
まゆの感想
この本は、人格障害や、困った人たちについて
書いてある本だが、著者は犯罪者についてこう言っている。 「犯罪者の生活史をくわしく調べると、 こうした前兆的な行動や体験、また多少とも逸脱した生活、 行動様式が見出される。 いいかえるなら、いきなり、突発的に起こったように 見える犯罪や非行も、実は前もって準備されている。 準備されたとは、もちろん「計画された」という意味ではない。 突然キレる人というのも、理由なく、前後の脈絡なく キレるのではないのである。」 このところ、凶悪事件が連続して起こっている。 あまりに異常だったので、気になり、 犯罪心理の本を何冊か読み返してみた。 すると、犯罪者になる前つまり犯罪を犯す前に、なんらかの 前兆があることが多いことがどの本にも書かれていた。 また、大きな犯罪の前に、小さな犯罪を犯していることも。 (小さな犯罪とは、大雑把にいうと、例えば1~2回は、 大目にみてしまうような罪、盗み、暴力、いたずら書きなど) しかしながら、それは、結果論的になりやすく、現実的には、 その前兆がわかっても阻止することがむずかしいこと、 小さな犯罪は見逃されやすい、ことも書いてあった。 凶悪な犯罪を、どうしたら阻止できるか、 その前兆をどのように受け止めるか、 小さな犯罪をどのように食い止めるか、 社会全体で、本当に本気で、考えていかなくては いけない大きな課題であると思った。 自分に何ができるか…考えたいと思う。 |
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