■2024年02月12日の「今日のことば」■
前日のことばを見る 次のことばを見る
「今日のことば」
「マインド・ワンダリング」とは、 心理学における概念である。 これは、現在行っている課題や活動から 注意がそれて、無関係な事柄についての 思考が生起する現象のことを指す。 たとえば学校の授業中、ふと気がついたら 「夕方どこに出かけようか?」と考えている。 あるいは、車の運転中、はるか昔のことを 思い出す…こうした心理状態に陥ることは 誰でも心当たりがあるのではないだろうか。 マインド・ワンダリングは身近で 日常的な現象であり、人間は目覚めている 時間のうち約30~50%を 「心ここにあらず」の状態で過ごしている という指摘もあるほどだ。(略) 過去の多くの研究では、 ネガティブな影響が強調されてきた。たとえば、 学校の授業中に起こるマインド・ワンダリングは 講義内容の理解を妨げると言われ、ある研究では、 マインド・ワンダリングが頻回であるほど、 講義に関する記憶は低下していたことが 示されている。 また、マイナスの感情を伴ったり 生み出したりすることは多くの研究で 認められている。とくに 過去の出来事に関するマインド・ワンダリングは、 幸福感を減弱させやすい。 外界への注意や警戒の低下にもつながり、 交通事故のリスクを高めてしまうマイナス面も 持ち合わせている(略) このように当初、マインド・ワンダリングは 否定的にとらえられていたが、最近になって ポジティブな側面が注目を集めている。 その代表的なものが、創造性との関連である。
|
|