■2023年12月18日の「今日のことば」■
前日のことばを見る 次のことばを見る
「今日のことば」
コンピュータの記憶はいつも正確に、 ピシッピシッと整理された棚に置かれるみたいに ハードディスクに蓄えられていくでしょ。 ああいうのって記憶が相互作用しないから、 いつでも完璧にとり出せはするんだけれども、 コンピュータにソウゾウ性が欠如しているのは あいまいな記憶がないからだとも言える。 つまり記憶が正確すぎるということ。 その観点からいうと、 人の記憶は変わるかもしれない。 その内容がね。(略) もう一歩突き詰めて考えると、 人の記憶があいまいだから、いままで 思いもよらなかった別々の記憶が ポンとつながったりするわけだ。 これは 「ソウゾウ」そのものなんじゃないかな。 「ソウゾウ」というのは両方の意味ね、 イマジネーション(想像)、 新しいものをクリエイト(創造) するのも、今自分が蓄えている記憶が、 あるときふっとつながったり、何かのきっかけで 結びついたりしてできるんだよね。 それは新しい記憶だよね。 こういうもの「あいまいさ」があるからこそ できることなんじゃないかな。
まゆの感想
池谷さんは、
「記憶が「あいまい」だということは、 記憶が「減っていく」のとは、 イコールじゃないし、 「あいまい」だからといって記憶が 消えてなくなっちゃうわけではない。 むしろ、ソウゾウのためには、記憶は 正確じゃダメであいまいであることが絶対に必要。 人間の脳は、ほかの動物に例を見ないほど あいまいでいい加減なんだけど、それこそが 人間の臨機応変な適応力の源になっている」 と言っています。 人間の記憶はどこかに蓄えられていて、 仮に、それが「あいまい」な記憶でも、 あるとき何かのキッカケでポンとつながって、 すごい発見になったり、気づきとなったり、 新しいやり方が見つかったり、 今まで違う発想ができたりするようになる、 つまり新しい記憶になっていく、 ということらしいです。 年齢を重ね、ますます記憶が 「あいまい」になってきて、 「ありゃりゃ、また忘れた~ あれやこれやの言葉が出てこない~」 なんてこと続きで、ソウゾウに 結びつくかどうかもあいまいですが… 「でもまっ、いいってことにしよう、 あいまいだからいいこともあるらしいし」 なんて自分に言い聞かせたしだいです(笑) |
|