■2021年04月02日の「今日のことば」■
前日のことばを見る 次のことばを見る
「今日のことば」
苦悩者がひと通り話した際に、それを まとめて、あるいは言いかえて伝える技術。 例えば、昨年妻が亡くなって以来毎日毎日 寂しくて、朝も晩もそのことを考え、仕事も何かを やる気がせず、年末には風邪をこじらせてあまり 良いことがなかった一年で、今年も気持ちが 晴れない日々が続いている…というようなお話を 30分くらい聴いたとします。その後に、 「そうすると、いろいろな苦しさの原因に なっているのは、やはり奥さまが亡くなられた ということでお気持ちのつらさが出ていると いうことですね」 と一番の原因になっているであろうことを 文字通りの言葉で「要約」します。 苦悩者は自分の気持ちが整理できていないことも 多いため、苦しさを話す際も、整理して話すのが 困難なことも少なくありません。 さまざまな話題が出て、時には脇道にもそれ、 そのうち結局何を言いたいのかわからなく なったりすることもよくあります。 ゆえに、 「そうすると困っていることは○と×ですね」 とか 「□と◎と●がつらいということですね。 一番つらくて、他の苦しみの原因とも なっているのは□ということでよいでしょうか?」 とこれまでの話をまとめ、可視化することです。 これが要約です。
まゆの感想
人の話に耳を傾ける、
話を聴くことは、本当にむずかしい… と感じます。 つい、 自分の経験や立場を話したくなったり、 アドバイスや解決策を言いたくなったり、 あまりにつらいと話をそらしたくなったり、 こちらのわきでる欲求を抑えることが、 意外にむずかしいからです。 その自分の欲求に負けて、 自分のことを話してしまうと、 相手の話は分断され、相手は、 ああ、やっぱり聞いて(聴いて)もらえなかった、 と感じることでしょう。 人は、他の人の話を聞いていると、 無意識のうちに、相手が話している途中で、 次は自分が何を話そうか、どう反論しようか、 そんなことを考えていて、相手の話を 無心で聞くことがなかなかできないようです。 通常でなら、楽しい会話のときには、 ポンポン会話がはずみ、それでもいいのですが、 相手が悩みや苦しさを伝えているときには、 会話ではなく 「しっかり耳を傾けて聞く、傾聴する」 それが大事だなあと思ったしだいです。 |
|