■2019年12月19日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
以前、どこかでエレベーターに乗ったときのこと。 同じエレベーターに乗っている女性がひいていた ベビーカーの赤ちゃんが、 ものすごい声で、泣き叫んでいたことがあります。 それはもう、鳴りっぱなしの火災報知器というくらいの 泣き声で、若いおかあさんが申し訳なさそうな顔を しながら必死にあやしても、 まったくその勢いは衰えませんでした。 狭いエレベーターの中は、まるで絶叫マシーンの アトラクションのような状態になっていたのですね。 と、1人の年配の女性が、ベビーカーの中の 赤ちゃんを見ながらいいます。 「元気がイイですねぇ」 その言葉に、 「ホントにすいません」と返すおかあさん。 と、今度はおっちゃん…ではなく、 中年男性が、こう言ったのです。 「赤ん坊は泣くのが仕事だからなあ」 その言葉に黙ってうなずく、同乗者の面々。 エレベーターの中の空気がなごみ、なんだか、その おかあさんも救われたような表情になっていました。
まゆの感想
さらにこんな話も載っていました。
(朝日新聞横浜・川崎版に掲載され、ネットでも 「バス運転手の神対応」として話題になった話) 「それは、8月末の午後。 15人ほどが乗った横浜市営の路線バスの、静かな車内のこと。 母親の腕に抱かれた赤ちゃんが突然、ぐずり始め、 10分たっても泣き止む気配がありません。 周りへの迷惑を気にして、困り果てるおかあさん。 と、そのとき、運転手の明るい口調のアナウンスが 車内に流れたのです。 「おかあさん、大丈夫ですよ。 赤ちゃんですから、気になさらないでください。 きっと眠いか、お腹が空いているか、おむつが気持ち悪いか、 暑いかといったところでしょうか」 ほんのちょっとしたひと言です。 でも、このひと言で、このおかあさんはどれだけ 救われたことでしょう。この運転手さんは、 あとからこのときに声をかけた理由について 「おかあさんの焦りをひしひしと感じた」と振り返り、 「みんな泣いて育ったんだですからね」 と、語ったそうです」 赤ちゃんが泣き叫んでいる場面にあうことがありますが、 そんなときには、おかあさんが少しでもホッとする言葉を、 かけていきたいと思います。 |
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