■2019年11月08日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
ある対談の席で30代の働き盛りのときに がんに罹り、それを奇跡的に克服された 初老のお医者さまにお会いしました。 今は末期の患者の治療に当たっているとのことでしたが、 病気を経た人、苦しみを知っている人の持つ温かさに 満ちていました。 自分の専門分野であったので、進行の程度も 死期がせまったこともすべて理解できます。 彼は話してくれました。 「医者でありながら、こういう病気になった 敗北感と励ましてくれる同僚の医者から仲間はずれに なったという孤独感に苦しみ抜きました。 最後になって自分ががんならがん、 敗北者なら敗北者でいいじゃないかと腹を決めました。 そのときからがんが消えていったのです。 これは何か意味があるんじゃないかと考えるようになり、 それが今の自分を生かしています」
まゆの感想
「がんならがん
敗北者なら敗北者でいいじゃないか」 とても、心に残ったことばでした。 今の自分を認めて、 その自分を心から受けとめて、腹を決めると、 そうだ自分は自分でいい、今の自分でいい、と、 静かに腹の底から思えてきます。 「よしっ、 ダメな自分なら、ダメでいいじゃないか、 力が足りない自分なら、それでいいじゃないか、 負けたら負けたでいいじゃないか、 周囲がどう思おうが、いいじゃないか」 こう思えると、なにかこう度胸がすわって、 なるようになる、それでいい、と気持ちが落ち着き、 自分の評価、周囲のこと、目先の利益のこと、 などにジタバタせず、気にせず、のびのびとして、 自分のオリジナルな道を歩み始められる、そう感じます。 そしてそのほうが楽しいし、肩肘張らずに生きていける、 そう思います。 |
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