■2019年10月28日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
他人に汝の秘密を守らせんとせば、 まず汝自身が守れ。 (古代ローマの哲学者 セネカ) 哲学者、セネカにまつわるエピソードを紹介しましょう。 あるとき、セネカにとても優秀な助手がつきました。 ところが一ヶ月もたたないうちに、 セネカはその助手を解雇してしまいます。 友人がセネカにその理由を尋ねると、 セネカは次のように答えたのです。 「あの助手は確かに優秀だったが、信用できなかった。 彼は私と雑談すると、決まって 「ここだけの話ですが」と前置きして、他人の秘密を口にした。 本来、私が知ってはならないようなことまでもね。 ということは私だって陰でどう言われているかわからない。 「ここだけの話ですが、セネカ先生は……」 といったように。 だから解雇したのだ」
まゆの感想
「ここだけの話」というのを聞かされると、
そのときには、誰かの秘密を知ったような気になり、 「へぇ~」などと思いますが、後で考えると、 「まてよ、こうなると私も、他で何を言われているかわらないな」 と、思えてきます。 すると、 「この人に話すと、必ず漏れるな」 と思い、話す内容も考えてしまうようになり、 大事なことは話さない方がいいな、と思います。 著者の植西さんは、こう言っています。 「たとえ悪口ではなくても、 「ここだけの話ですが」という言葉を多用すると、 聞かされた相手は、 「この人は口が軽いなあ」と警戒心を強めるようになります。 信頼を得るために「あなただけに秘密を明かします」 という言葉の意味で、 「ここだけの話ですが」と言う場合も あるでしょうが、逆効果になることが多いのです。 ですから、 「ここだけの話ですが」はできるだけ言わないようにし、 あわせて他人の秘密は絶対に口外しないことです。 そうしてこそ、初めて相手は安心感を抱くようになり、 その安心感が双方の信頼関係をより強固なものにしてくれるのです」 うん、そうだよな~と思ったしだいです。 |
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