■2019年10月18日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
目を三角にして他人のウソをとがめても仕方がない。 でもウソはつかないほうがいい。 あとで話がいろいろ面倒になる。 個人のウソは憎めないことが多い。 でも組織のウソはいただけませんなあ。 だからウソをつかざるをえない地位には就きたくない。 現役のころ、科学研究費を申請する書類を 書かないことに決めた。だって、 「この研究の有用性」などという項目があって、 そんなもの、結果が出てみなけりゃわからない。 あえてそれを書く。 そういうことを繰り返していると、ウソをつく癖がつく。 そう思ったから、私は申請書を書くのをやめた。 でもそうすれば、当然ながら研究費はもらえない。 社会システムが、時と場合によっては、 こういうふうにウソを強要しているのも事実である。 それに個人で反抗すれば、それなりに損をする。 でも捨てる神があれば、拾う神がある。 私はそれでも生き延びてきたから、 拾う神がいたのであろう。 目先の得だけ考える。 この習慣をやめれば、 社会のウソはずいぶん減ると思いますよ。
まゆの感想
こういうきっぱりとした態度をとれ、
それを実施している方は、本当に偉いなあ…、 すごいなあ…と思います。 私は、どうしても目先の得にとらわれるし、 仮に研究していたら、研究費は何が何でもほしいので、 申請書はガンガン書くだろうし、そのためなら、 ウソもつくだろうな、と思えるからです(汗) さらに、ウソをついている自分にいつも気がついていて、 そんな自分がだんだんイヤになってくる… また、成果がでなかったら、焦ってストレスいっぱいで 日々ピリピリしているだろうなあ、と想像できますし(苦笑) ただこれからは、そんなふうにならない生き方を していきたいと思っています。 そうそう、この本の中に、こんな一説が書かれています。 「アメリカの行動生物学者は、正直者だけの社会は、 嘘つきの繁殖に絶好の環境を与える、と論じる。 正直者だけの社会に突然変異で嘘つきが発生したとする。 その嘘つきは、とりあえず大もうけをするはずである。 それなら嘘つきは、必ず存在すると考えなければいけない」 嘘つきを見破れるように、ウソに振り回れないに、 情報を見極める力や冷静さも必要なのだと思ったしだいです。 |
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