■2019年03月08日の「今日のことば」■
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![]() 収入が減っても、料理にあまりお金をかけなくても、 住まいが狭くても、人を自宅に招いて いっしょに食事することはできる。 私の母は、客を何人か招いた時にはいつも同じ料理を作った。 生涯ずっと同じだった。 それは、ハンガリー風キャベツ料理。 そのあとハンガリー風デザートである栗のピュレが出た。 母はこの2つの料理を完璧にマスターし、この 2品を作らせたらまさに名人だった。 当時、我が家では料理のことで 大騒ぎをしたことは一度もなかった。 だから、お客たちは心置きなく歓談していた。 メニューをほめることに長い時間をかける人は、 一人もいなかった。 座を仕切ろうとする人もいなかった。 食事は大切なコミュニケーションの場であり、 座の中心は、ひとつのテーブルに座っている人なのだ。 だが、残念ながら、現在の先進国では、 料理が座の中心になっている。
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ドイツ没落貴族の末裔であるアレクサンダー氏は、
現在では、外食が多くなっているが、実際にレストランに入ると、 このような会話が多くなされていると言っています。 「そのルッコラの上に鴨肉を載せて食べてみて」 「ムムム、こりゃうまい」 そして二人してグラスに手を伸ばし、 「レッシナ(ギリシャ・キプロス産のワイン)は、 ギリシャでしかおいしくないわね。 サンセール(フランス産のワイン)を注文して正解だったわ」 と言って、心得顔にうなずきあう。 そうこうするうちにメインデッシュが出てきて、 今度はその話題でひと晩が過ぎていく… この中でなされる会話は、料理のことに多くが費やされ、 会話をつまらなくし、中身がない会話になりがちだとか。 そんな外食は、時代遅れではないか、とも。 そんなことより、料理のことで大騒ぎをせず、 仲間を呼んで自宅でわいわいと食べる方がよいし、楽しいと。 それが、狭い部屋でも、持ち寄り料理でもいいから。 楽しい会話や温かい会話ができれば、 料理はその次でよいし、料理が主役ではない。 そういえばそうだなぁ… このような考え方もあるのだなぁと思いました。 お客様を呼ぶときに、料理にこだわっていましたが、 次回は、見栄もはらず、気楽なものやもちよりにして、 会話が盛り上がるようなことを考えてみようと思いました(笑) |
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