■2017年11月01日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
あるパソコン教室の講師をしている若い女性が、 「おばさんたちを教えるのは大変ですよ、ふう-」 と苦笑いしているので理由を聞いてみると、 「自分はもう年だから物覚えが悪い」 と開き直るからだという。 中高年になれば、若い人のようにすらすらキーボードが 打てるはずもないし、講師もそれぐらいは了承して、 噛んで含めるように教えているのだが、操作ミスをすると、 「だって年なんだもの。覚えられないのは当たり前よ。 仕方ないでしょ」と、にらみ返してくるという。 教室には、少しでも仕事の役に立てようと黙々と 復習してくる人も、物忘れが激しいからと、 ひとつひとつメモをしているお年寄りもいる。 覚えが悪いのは同じだが、「年だから」と言葉でいちいち いいわけするのではなく、自分になりになんとか覚えようと がんばっている人たちも多い。 そういう生徒さんたちには教えがいがある。 若い講師は、自分が年を取っても 「年だから」といういいわけだけは口にすまいと 心に誓ったということだ。
まゆの感想
渋谷さんは、さらにこう言っています。
「「もう年だから」は、本人の気持ちのほんとうのところはどうあれ、 周りの人には、ずいぶんと甘えが入っているように聞こえるものだ。 「もう年なんだからやさしくしてください」 「年だからできなくて当たり前」という依頼心の強さが見えている。 「もう年だから」…といいわけをする人に限って、他の場面で 「お年寄り」扱いをされると猛然と怒りだしたりするものだ。 「もう年寄り」ということぐらい、見ればわかる。 自分で言わなくても、世間が認めている。 それを自分でダメ押しすればイヤミがでてくる。 大会社の社長が、「私はお金持ちだから」と、 口癖のようにいっていれば、ずいぶん「イヤミな人」と 思われるのと同じだ。 若い人たちも「もう年だから」が口癖になっているようだ。 そのうち、高校生も中学生も「もう年だから」というようになり、 そうなったら、日本は「お年寄りだらけの国」になる。 かっこよくなりたいなら、この口癖はやめること!」 先日仕事先で、 「私、もう年なんで」と言われて驚きました。 聞けば、まだ28歳とのこと。 30歳に近いことで、彼女たちの年代では、 「年なんで」だそうです。 (ああ、なんてもったいない) 倍以上のこちらは、なんと答えてよいかわからず、 「まだこれからでしょ~何でもチャレンジできるわね~」 と答えましたが、この口癖を言う人たちは、こちらに、 なんて答えてほしいのだろうと、考えてしまいました。 「そんなことないよ」と否定してほしいのか、 「若いわね、まだ、これからよ」と励ましてほしいのか、 「じゃ、無理しなくていいよ」と言ってほしいのか… 甘えなのか、いいわけなのか、あきらめなのか、開き直りなのか、 そう言ってみたい年頃なのか… 「もう年なんで…」「もう年だから…」 おじさん、おばさんだけでなく、若い方にも蔓延している 聞き苦しき、残念な口癖で、 何でも年のせいにすれば許されるもんじゃない、 年をとっても、がんばっている人だっていっぱいる、 と思ったしだいです(笑) |
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