■2017年07月11日の「今日のことば」■
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![]() 「しゃべりすぎると、考えられなくなる」 言語能力が高い人は優秀な人だと思いますが、 「あの人は、とてもおしゃべりだから、優秀な人だ」 というのは少し違うように感じます。 実は、のべつまくなししゃべっていると、 内省したり、思索をしたりする暇がないからです。 少し専門的に言うと、 言葉は「外言語」と「内言語」に分かれます。 外言語は、他人に向けて話される言語であり、 内言語は、外に発せられない言葉で、 頭の中で思考するときなどに活動します。 思索というのは、この、自分の心の中で行う 「内言語」の操作であり、高い言語能力を必要とします。 ですから、思索ができない人は言語能力にも 乏しいということになります。(略) 古い言葉ですが、やはり「沈思黙考」が「言葉の力」を高めます。 平たく言いかえれば、しゃべりすぎると考えられなくなりますよ、 ということですね。
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例えば、おしゃべりな学生に、
「さっき言ったことをまとめてみて」と言うと、 うまくまとめられないことが多いそうです。 逆におとなしくて、普段は何を考えているかわからない学生が、 見事な論文を書いてきたりするとか。 同じ「表現する」という行為ですが、 しゃべることと、話をまとめることや書くことは違う脳回路らしく、 話をまとめたり、書くことには思考することが必要だということです。 つまり内言語がしっかりしていないと、ただしゃべって終わり、と いうことが多くなるようです。 とにかくおしゃべりな人っていますよね。 自分のことを中心に、テレビやネットの話題、時事についても、 本当によくしゃべるなぁ、と感心します。 そういう人に、思っていることや考えていることを聞くと、 自分のそれより、誰かが言ったことを返してくるような印象があります。 もしかしたら、内言語があいまいなのかもしれないな、と 思ったしだいです。 |
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