■2015年07月28日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
若いころは、「自分の個性が活かせない仕事はいやだ」
と考えがちです。しかし、 「やりたいこと」を主張し続けているだけでは伸びないし、 いずれ淘汰されてしまうでしょう。 かといって「指示された仕事」や「要求されたこと」に 応え続けているだけでは、自分の世界は広がっていきません。 成長がなければ、次の新しいチャンスは なかなかやってこないものです。 やりたいことと周囲が求めること。 この二つは、決して相反するものではありません。 やり方や工夫によって、必ず両立するものなのです。 周囲の期待に応えつつ、自分のやりたいことも実現していく。 考えてみると、多くのプロフェッショナルが そうした働き方をしているように思います。
まゆの感想
私の知りあいに、大手企業の広報担当の男性がいます。
彼は、当初マーケティングの仕事をしていたのですが、 自ら希望して、幸いなことに広報の仕事につけました。 しかし、彼は、広報の仕事には必ずついてまわる、 内外に向かって「発表」することが、大の苦手でした。 (発表までさせられるとは思ってなかったということでした) 人前で話すこと、発表することは、冷や汗が出るほど嫌いで、 発表する前日には、眠れなくなるほど苦手でした。 しかし、避けて通るわけにもいかないし、 苦手だからと誰かにふることもできませんでした。 そこで、彼は一念発起して、これを克服することにしました。 彼は、どうしたら人の前で発表することが好きになるか、 好きになれなくても、あの緊張して冷や汗がでる自分を 何とかしたいと思い、その方法を考えました。 その結果、以前から聴くことが大好きだった 「落語」を習うことにしたのです。 最初は、「落語」を習ったらストレス発散になるかな、 何か少しは役に立つかな、という思いからだったそうです。 そして「落語」を習い始めたら、驚いたそうです。 間のとり方、お客さんの顔の見方、話しの進め方、身振りの仕方など、 そのすべてが発表に役立つことが分かったからです。 彼は、落語を本格的に学びはじめました。 すると少しすると、今までは、焦っていたのに、 話のつなぎ目に間を取れるようにもなり、 発表でも落ち着いて話せる自分になってきました。 さらに、発表で、笑いをとることもできるようになったのです。 そうなると発表も楽しくなってきて、 発表が苦痛ではなくなってきたのです。 そして今。 彼は、地域の集合で落語をやったり、 会社では、一芸社員として登録もされたそうです。 その彼に、こう教わりました。 「何が、どう転がるか分からないね~ 苦手だと逃げているより、それを克服するために、 何かをやったり、新しいやり方を取り入れたり。 すると自分の世界がまちがくなく広がるね」 そうだな~、その方が楽しそうだし、 自分にプラスの力になるな、と思ったのでした。 |
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