■2015年05月29日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
「花を持つ 人から避ける 山路かな」
一人しか通れない狭い山道で二人が鉢合わせになりました。 一人は何も持っていませんでしたが、もう一人は、 両手いっぱいのきれいな花を抱えています。 こんな時、「お先にどうぞ」と道を譲ることができるのは、 両手いっぱいの花を抱えている人です。 もし「俺が先だ」「いや、俺の方が先だ」と ぶつかり合ったら、大事な花が散ってしまうからです。 だから、大事な花を守るために、笑顔で 「お先にどうぞ」と道を譲ることができるのです。 意見が衝突した時、争いになった時、 意地の張り合いをやめて譲ることができるのは、 守らなければならない、大切な花がある人です。 私たちにも、それぞれに、守りたい大事な花を 持っているのではないでしょうか。(略) 仏教では忍耐のことを「忍辱(にんにく)」と教えられ、 お釈迦さまは、善いタネまきの一つとして勧められています。 ぐっと耐えて、相手に譲れる人は、 本当の心の強さを持った人なのです。
まゆの感想
さらに、岡本さんは、こう言っておられます。
「「勝ち組」「負け組」という言葉あります。 最近では、「相手を負かして勝ちさえすればいいんだ」と やたらに勝ち負けにこだわって意地を張ったり、 相手を傷つけたりする風潮があります。 議論に勝つ、腕力で勝つ、知識で勝つ… どうでもいいことでも、勝ちにこだわる人がいます。 「自分の強さを見せつけたい」という自己顕示欲に振り回され、 尊大な態度をとってしまうのです。 逆に、相手に頭を下げたり、謝ったりせざるをえない 立場の人もいます。 そういう人は、相手の言うことを聞いてしまうと、 「自分は負けた」「自分は弱い駄目な人間だ」と、 自分を責めて落ち込んでしまいます。 でも、負けたり、勝ちを相手に譲ったりするのは、 弱いからだとはいえません。 「強いから負けられる」ということも往々にしてあるのです」 守るものや大事なものを持っている人の方が 本当は強いのだなぁ…、そして、 「お先にどうぞ」と、気持ちよく笑顔で、 道を譲れる人になりたいと、密かに思ったのでした。 |
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