■2014年07月29日の「今日のことば」■
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人の心を打つような大きな変化も動きも、
最初は小さな出来事から始まるものです。 日本には「千里の道も一歩から」という言葉がありますが、 まさにその通りでないでしょうか。 「大海の一滴」という言葉があります。 本来は、広大な場所にとても小さいものがある状態をいいますが、 大海に落ちた一滴のしずくから、波紋が広がり、水面を波立たせ、 やがて大きな波となるように、どんな小さなことでもそれが 人の心を打てば、いずれ人々を動かすほどの大きな力になるのです。 最初から大波を目指す必要はありません。 何か大きなことをしてやろう、なんて意気込むほど、 本質とかけ離れていきます。 やるべきなのは、自分が心からやりたいと思ったこと。(略) 最初は誰も気づいてくれないかもしれないし、 評価されないかもしれません。 けれど、決してあきらめずに継続していけば、 やがて大輪の花を咲かせる可能性はあります。 たったひと言、たった1人の行動が場を変えるのです。 だから、最初の一歩は「自分」が踏み出す。 そういう心意気を持っていただけると嬉しく思います。
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この本の中に書かれている、
「小さな行動、大海の一滴」が大輪の花を咲かせた話のひとつが、 「世界中に広がる飛行機整備士の《グッバイ・ウェーブ》」です。 みなさまもご存じだと思いますが、飛行機に乗り、 飛行機が動き出すとき窓から外をみると、整備士たちが並んで、 手を振りながら見送ってくれますよね、あれです。 これは、現在では、日本の航空会社では当たり前になっていますが、 元々は、ANA沖縄空港支店に勤めていたある整備士さんが、 たった1人で始めたことだということです。 1970年代のこと、ベテランの整備士が、1人で、 飛び立つ飛行機に向けていつも手を振っていたそうです。 その様子をみた新人整備士が、なぜ手を振るのか理由を尋ねると、 「俺はもともと沖縄の出身なんだよ。だから、 お客様が遠い沖縄まで来て、真っ黒に日焼けして帰って行く 姿をみるとうれしくなる。 逆に、台風や雨の日が続いて真っ白なまま帰って行くのをみると 申し訳なくなる。もう一度素晴らしい沖縄を見にしてほしいと思う。 そういう気持ちを伝えたくて、手を振っているんだ」 と答え、この話に感動した新人整備士は、それから、いっしょに 手を振って見送るようになり、それが広がっていったということです。 小さな行動でも一滴でも、それに心がこもり、 それに人が感動すると、物事を動かしていく力となるのですね。 最初の一歩は「自分」が踏み出す…そんな心意気、 持っていたいと思います。 |
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