■2013年08月27日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
「あとで気づくこともあるよね、
そしたら、あとからでも言おう」 誰かに何か言われた、誰かに何かをされた。 本当は嫌だった、本当はうれしかった。 でも、そのときはびっくりした、突然だったから。 笑ってしまった、何も言えなかった。 あとになってじわじわと怒りや悔しさがわいてきた。 あとになって喜びが込み上げてきた。 そしたら、感じたときにもう一度言えばいいんだよ。 あとから言ってもいいんだよ。 だって今気づいたんだもん。 嫌だった、うれしかったって、ちゃんと本人に言うんだよ。 嫌だったって、別の人に言うことを陰口って言うんだよ。 だから、ちゃんと本人に言おうね、勇気をだして。
まゆの感想
私は、とても後悔していることがあります。
小さい頃から油絵を習っていて、先生についていました。 家で嫌なことがあっても、学校で嫌なことがあっても、 「そんなこともある、気にするな」と言ってくれる先生でした。 いつも穏やかな先生で、どんなに嫌々描いた絵でも、 「いいね、この色はいいね~」と、どこかしらをほめてくれ、 そのおかげで、あきやすい私でしたが、絵を描くことは継続でき、 何度か油絵で賞ももらうことができたのです。 私は、先生の「お前ならできる」という言葉を信じて受験し、 しかしながら、見事に希望大学入試に失敗しました。 失敗したのは、私の実力でした。 けれどもそれを認めたくなくて、先生を恨みました。 私は、先生のところに行かなくなりました。 希望した大学ではない大学生になっていた私のところに、 先生の具合が悪いという噂が聞こえてきました。 しかし、まだ先生を恨んでいたのでお見舞いに行きませんでした。 しばらくした後、先生が亡くなったことを聞かされました。 まだ若くて、先生のしてくれたことがどんな意味を持っていたか、 大きかったのか、私は、全く気づけなかったのです。 先生がいてくれたので、楽しく自由に絵を描き続けられ、 そのおかげで感性も育ち、チャレンジする勇気ももらったのです。 なにより、人として大事なことをいっぱい教わっていました。 それに気づいたのは、大学を卒業し仕事をし、勉強もし、 人と接したり、人に教えるようになってからでした。 気がつくと、先生から教わったことがすべて役だっていました。 気づいてから、勇気を出して先生のお宅に行きました。 先生の奥さんは、こう教えてくれました。 「あなたに会いたがっていたのよ、悪かったなって」 泣きました… なんで先生が生きている間に、気づけなかったのか… なんで「教えてくれてありがとうございます」と言えなかったのか、 今でも、心が痛み、悔やんでいます。 でも、わからなかったんですよね、その頃は… 「あとで気づくこともあるよね、 そしたら、あとからでも言おう」 私のように、遅くならないうちだともっといいですね。 |
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