■2012年04月05日の「今日のことば」■
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《まねがつくり出す、人の心を読み取る能力》
「まね」というのは、 脳の発達においてとても大切な訓練なのです。 子供は人まねを何度も何度も繰り返すことで、 前頭前野を発達させていきます。 そして、この他人の「まね」をするという行為は、 他者の心を理解すると同時に、他者と自分の違いを 脳にインプットしていく行為でもあるのです。 というのも、人のまねをすることで、 自分はこれができてこれができない、 自分はこう思うけど人はこう思う、 という自分と他者の違いを認識することになるからです。 「自分」が確立されるのと同時に 「他者を理解する脳」がつくられます。 子供の脳は、一つの行動を通して、 同時にいくつものことを学んでいるのですが、 いくつもの能力が同時に育っていくからこそ、 人は成長したときに、言葉でコミュニケーションをとりながら、 同時に相手の行動を見て、その人の本当の「心」を 読み取るといった複雑なことができるようになるのです。
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「前頭前野」は、人にとってとても特別な脳だそうです。
「心がある場所のひとつ」といわれているところで、 人が、他人と社会的なコミュニケーションをとり、 社会の一員として生きていくために必要不可欠な働きを しているところだからだそうです。 (※ちなみに、人間の心の場所は、脳の中の2カ所あると 研究でわかってきて、もうひとつは、 感情脳の大脳辺緑系にあるそうです) そして、この心のひとつがあるとされる前頭前野の 発達が悪かったり、働きが弱まったりすると、 コミュニケーションをとるのがおっくうだったり、 そんなことをしたくないと思ったりして引きこもり、 人の心が読めず、空気が読めず、他者とうまく コミュニケーションがとれなくなりがちだそうです。 前頭前野を育てたり、活発化したり、回復させるには、 いろいろと人の「まね」をして、まねから学ぶ他に、 前頭前野の血流をよくするために、一定のリズム運動、 例えば、ウォーキングとか呼吸を整える運動などすると よいということでした。(激しい運動ではなく) 脳と身体は密接につながっているので。 今、自分が、「ケンカばかりしているなぁ」とか、 「うまくコミュニケーションがとれないなぁ」と感じるなら、 前頭前野の働きが弱っている可能性があるかもしれません。 そんなときには、あれこれと悩むより、まずは、 ウォーキングなどで身体を動かしてみた方がいいようです。 |
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