ことば探し
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■2012年03月28日の「今日のことば」■

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「今日のことば」
外的条件がよい方に変わっても、多くの人は次第にそれに
慣れてしまう、そして、もっともっとと収入をあげても、
あがった収入に人はすぐに慣れてしまうし、どんなに業績を
あげてもすぐ不満が生まれるものなのである。

お金がないからあるといいなあと思い、美人じゃないから、
美人はいいなぁと思うだけで、いざお金があり、美人なら、
自分の持つ富も美も「あたりまえ」になってしまう。
獲得してしまうとそれに慣れてすぐあたりまえになってしまう…

人は何故、せっかく努力して手に入れたものに
すぐに慣れてしまうのだろうか?(略)

つつましく、獲得したものの喜びに満足している個体は、
自然淘汰の中で生き残れない。
我々は、もっともっと、と貪欲に生活を肥大させた生き物の
進化のうえに形成された遺伝子をもっているのである。


出典元 こころの格差社会
おすすめ度 ★★★★★  ※おすすめ度について
著者名 海原 純子

まゆの感想
この具体例として、ジェイ・フェラン生物学教授の、
「よい環境がフクロネズミにどんな影響を与えるか、
 フクロネズミは豊かになると幸せになれるか」
という調査について、こんな結果が書かれています。

「フクロネズミの中から無作為に「宝くじ当選者」になる幸運な
 ネズミを選び出し良質のエサをたっぷり与えた。
 ネズミたちは、それまでの生活レベルを保っていれば、
 エサに不足することなく幸せに暮らせるはずだなのだ。
 ところが豊かになったネズミ達は、どうするかというと、
 しばらくすると行動パターンをかえてしまう。
 どんどん子供をつくって生活を拡大し、消費を拡大する。
 その結果はまたエサ不足状態になり苦労する、
 というのである。

 つまり環境がかわり良好な条件になると、生活を環境に合わせて
 肥大化させてしまうためにいつもギリギリのところで生活し、
 再び不足に陥り、不満が起きるという特徴を、
 ネズミもヒトも持っている、とフェラン教授は指摘する。
 獲得したものや環境にすぐに慣れ、それに適応して生活を変え、
 ギリギリの状態に追い込むから、再び不満がおきるのである。
 
 ギリギリの状態で「もうちょっと何かがあれば…」と
 欠乏状態であがくのが人は好きなのである。
 お金が入るとすぐに気が大きくなって使い過ぎ、月末になると
 またもや火の車、ということが多い我々には、なるほどと、
 納得できる説明ではないか」

ああ、なるほど、そうかもしれないなぁ、
うんうん、自分によく当てはまるなぁ…と感じました。
人は、「もっともっと」の拡大遺伝子と、
「もうちょっとあれば」好きの傾向を持っているようですね。
うーん、だとしたら…

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