■2010年07月13日の「今日のことば」■
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不思議なもので、「これは失敗なんだ」と自分の失敗を
認めることができた瞬間から、状況が一変します。 レンズのくもりが晴れたように、 いろいろなものが見えるようになるのです。 失敗と正面から向き合うことではじめて、 いまどういったことがどういったシナリオで起こっていて、 それによってどのような問題が発生しているかとか、 今後どのような展開をしていくかなど、 見えてくるようになるのです。 そうなった段階で、人はようやく「失敗後の対処」という 次のステップに進むことができます。 裏を返せば、失敗を失敗と認めないうちは、失敗後の対処など 考えることができないし、悪い現象を前にして、 何一つ手を打つことができないのです。 だから、失敗にうまく対処するには、 自分の失敗を認めることが大切な第一歩なのです。
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それが完全に自分の失敗であればあるほど、
失敗を認めるのは…辛いし痛い。 できれば認めなくない…なかったことにしたい。 そうはいかないのはわかっていても。 だって、認めたら、誰かに責められるかもしれないし、 大きな責任や負担がかかってくるかもしれないし、 それに、周りからの評価や見られ方も気になるし、 こんなことで失敗するなんて…なんて、悔しさもあるから。 「失敗した!」と思うと、「しまった!」と思い、 誰でも冷静ではいられないそうですが、失敗学から言うと、 その失敗をまずは、認めることから対処は始まるそうです。 認めないままだと、自分を正当化し、言い訳が先立ち、 「だって自分ばかりが悪いわけではない」 「このこと(あの人)さえなければうまくいったはずだ」 「今回は運がなかった」「そんなはずはない」 などとなり、適切な対処をするのをためらったり、 うやむやにしたり、ごてごてにしたりして、 物事をかえって悪化させたり、小さな失敗を 大きくしてしまうことにもなりかねないそうです。 いたずらに焦って何とかしようと思う前に、 まずは、その失敗を素直に認めること、 (正直なところ、できるかできないか、自信はないけれど) そうすれば、レンズのくもりがとれて、 解決策や適切な対処も可能だということ、 このことだけは、忘れないようにしたいと思う。 |
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