■2009年10月28日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
大人が難しそうな本や古典を手にしないのは、
臆病な気持ちがどこかにあるからだ。 また、そんなものを今さら読んだとしても とりたてて得になることはないだろうという 勝手な功利の心が働くからである。 得しないならば、役立ちそうもないのならば、 関わることは無意味だとする妙な価値観は 残酷この上ないものだ。 なぜならば、その価値観は結局のところ、 この人間は役立つ役立たないという見方につながるからだ。
まゆの感想
今得なこと、役立つことが、これからもそうだとは限らない。
逆に今得にならないこと、役立たないものが、 これから先もそうだとは限らない。 また、得をもたらしてくれそうな人、役立つ人、 ということだけで人間関係を結ぼうとするなら、 自分が相手にとって、そうでなくなったときには、 人間関係は壊れるという可能性も含んでいる。 人生、やってみたけど、読んでみたけど、 全然得にもならなかった、役にも立たなかった、 なんてことは山のようにある。 役立つと思って買ったのに、 全然役立たなかった服なんて山のようにある。 この人とつきあっていると得だと思ってつきあっていて、 実は、とっても疲れて損をしている、なんてことも多い。 時間つぶしに読んでみた本が、 意外にも、面白く役立つ本だったりすることもあるし、 何の得にもならないような友人関係が、ただ楽しく、 とても心地いいことはよくあることだ。 誰かが、 そんな人とつきあっても、何の得にもならないと言っても、 そんなことをしても、何の役にも立たないと言っても、 自分がしてみたいことをまずはしてみよう。 得だ損だ、役立つ、役立たない、ということより 人生、大事なことはたくさんある。 そんなことより、大切な人はたくさんいる。 それに、長い人生、本当には、 なにが得か損か、役立つか、なんてわからないのだから。 |
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