■2009年03月17日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
光は「陰」があって初めてその素晴らしさがわかる。
朝日を浴びると感動するのも、 夜の闇や陰があるからこそである。 部屋のなかに太陽の光が差してくると、 明るいところと陰になるところができる。 部屋中、明るくなってしまうより、 明暗のコントラストがある方が風情を感じる。 また、日本家屋ならではの障子を通して入ってくる やわらかい日差しの魅力は、まともに光の当たる場所しか 知らない人間にはわからないだろう。 真夏の降り注ぐ日差しのなかを歩き続けた後で、 偶然出合った木陰に身を隠したときのあの安堵感は、 陰からしかもたらされない。 映画の授賞式で賞をもらった俳優や監督たちは、 一様にスタッフに感謝の言葉を捧げる。 スポットライトが当たる人たちだけでは、 映画は成り立たないのだ。 若いときはともかく、年を経てきたら、 陰のよさがわかる人間になってほしい。
まゆの感想
目立たなければイヤだとか、光の当たるところばかりを
歩きたがる人へ向けた、この本からのメッセージである。 なんとなく、 身にしみてきたことばだった。 あまりうまく表現できないが… こんなことを感じた。 いつも光を求めている人には、 陰のよさがわからない。 陰の意味がわからない。 しかし、陰は光を支えている。 光を光りたらしめている。 陰があるから、光が輝く… 光の中では身を隠せない… 人はときに、陰の中でひっそりと 身を休めることも必要だ。 光の中ばかりでは、生きていけない。 陰あってこそ、光が活きる。 光あってこそ、陰が意味を持つ。 互いに大切にし合ってこそではないか… そんなふうに感じた。 |
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